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ここ1ヶ月のウクライナとロシアの損害状況を人的・物的・領土の3点でまとめてお伝えします👇

まず人的損害では、ロシア軍の死傷者数がウクライナ軍を大きく上回っています。累計でロシア軍は約95万人が死傷、うち戦死者が25万人前後と推計されており、ウクライナ軍は約40万人の死傷(戦死6~10万人程度)と見られます。ここ1ヶ月間の損耗でもロシア側が「数万人単位の損害で数十キロ前進」という消耗戦を強行しており、人的な代償は非常に高いままです。

一方で、物的損害は両軍ともに激しいものの、ロシアの攻勢によりウクライナ側の防空資産や飛行場施設への損害が特に増えています。ロシア国防省は2025年7月の空爆でパトリオット発射装置2基とレーダー2基を破壊したと発表し、他にも軍用飛行場のインフラ・弾薬庫が損傷を受けたとしています。ただし、ウクライナは欧米からの補充支援を受けており、損耗が即戦力消失には直結しにくい構造です。一方ロシア側は戦車・装甲車・自走砲の損耗率が高く、攻勢のたびに数百両規模の車両を喪失しています。

そして領土面では、ここ1ヶ月間でウクライナは556平方キロメートルを喪失したとされ、特に東部ドネツク州ポクロウシク方面で後退しています。これは2025年に入ってから最大規模の月間領土損失です。

総括すると、ウクライナは領土的に深刻な打撃を受けている一方で、人的損害と物的損耗の累積では依然としてロシアの方が重い負担を抱えています。
「壊滅的損害」かどうかを判断するには、損害の種類と文脈を見極める必要があるということです。