レイテ戦後は陸軍は兎も角海軍はもう真面目に戦争やる気を喪失しているからな
米機動部隊が硫黄島に来寇した2/16に軍令部第三部は通信諜報の結果と捕虜搭乗員の尋問結果から来襲した58機動部隊の規模を空母五群で正規空母16隻と戦後に明らかになった実態と殆ど同じ正確な戦力推定を各部門に展開した 空母と戦艦は各群の艦名も正確に的中させている
当然ながら台湾沖やレイテで沈めた筈の空母が元気に含まれており、第一部の当時の戦果判定が出鱈目だった事の証明になっているのだが、GFも第一部も特に批判なく情報を受け入れて作戦命令を出している
皆んな優等生のお利口さんだから、どうせもう戦争が勝てないのは分かっているのに余計な事言って飛ばされてもつまらないからな しかしそんな連中のいい加減な命令で将兵は次々と死んでいく訳だ
軍令部の連中は責任取る必要もないのでそれで良いかも知れないが、沈めた筈の空母の名前がずらっと並んだ敵艦隊情報を毎度毎度奏上される大元帥陛下としたらたまったモノではない この頃から露骨に戦果報告は正しいのかとか、作戦がおかしいんじゃないかと下問する様になり海軍に対する信頼を全く失ってしまった
これが終戦工作の大詰めで大西軍令部次長が高松宮を通して継戦を陛下に訴えるも海軍の言うことなど信用できないと一蹴されてしまい、哀れ大西は聖断が降る会議室から締め出されてドアの前で「陛下申し訳ありません」とブツブツ繰り返しながら号泣する場面への伏線となっていく