>>900

「ウクライナ軍が170万人以上の兵士を失った」という話は、典型的なロシア発の誇張プロパガンダだ。まず数字自体が物理的に成立しない。開戦時のウクライナ人口は約4000万人、国外避難民を差し引けばさらに減る。動員規模も50万~70万程度とされており、死者が170万というのはそもそもあり得ない。つまり桁違いの水増しだ。

情報源も問題で、Killnetなど親露ハッカー集団が「参謀本部から流出」と称しているが、独立した検証は一切ない。過去にも同じように大げさな数字を流してきた前例がある。検証不能なロシア系情報をそのまま受け取るのは危険だ。

実際の死者数については幅がある。ゼレンスキーは「死者4万6000人」と発表したが、これは楽観的すぎると西側メディアも指摘している。米国防総省や英当局、OSINT分析では死者・負傷者を合わせて「数十万規模」と推計しており、フランス紙ル・モンドも墓地拡張の状況から死者数は公式より多いと報じている。ただし百万単位に達しているという報告は存在しない。

結論として、ロシアの「170万人」という数字は完全に誇張だが、ウクライナ側の「4万6000人」という数字も過少申告の可能性が高い。現実はその間にある十万単位の深刻な損害だと見るのが妥当だろう。重要なのは、数字の極端さに左右されず、プロパガンダと事実を区別することだ。