内容が薄い 2018年7月18日

私は先崎九段に好意的な感情を持っている。過去に何冊か著作を読んだこともある。
自分自身がうつ病だったこともあり将棋ファンでもあるのでこの本を予約して読んだ。

読み終わって内容が薄いと感じた。
基本的には「物事を悪く考えてしまう」「文章を読んでも理解できない」「将棋の手を考えることができない」
ということしか書いていない。もっとうつ病になった背景や考察を期待していたので残念だった。

あとはうつ病の人がこの本を読んでもなんの参考にもならない。先崎9段があまりにも恵まれているため
真似することができないからだ。うつ病になったからといって半年休んで周囲からも異常に気を使ってもらい
暖かい声の中復帰できる人は少ないだろう。

うつ病の原因が冤罪事件というような週刊誌の見出しもあったが本を読んだ限りまったく関係がない。
ただ本を売るためにセンセーショナルな単語を使っただけだった。これは本人の責任ではなくて出版社の意図だとは思う。

うつ病リハビリのために文章を書くのは良いとして本として出版するなら内容を濃くしてから出版してほしい。
恐らく将棋ブームのため本をだせば売れるという考えのもと急いでだしたのだろう。実際私も買ってしまった。