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将棋の羽生善治九段(48)は22日、
大リーグ・マリナーズのイチロー外野手(45)=本名鈴木一朗=が引退を表明したことについて、
「残念と言えば残念だが、アスリートとして道を究めていくところで、思うところがあったのかなと思う」と話した。

羽生九段は東京都渋谷区の将棋会館であった対局の後、取材に応じた。
イチロー選手が頭角を現した1990年代、羽生九段はタイトルを次々と獲得し、
同じ20代のヒーローとして注目を集めていた。

イチロー選手が当時のプロ野球記録となるシーズン210安打を達成した94年、
羽生九段は初めて名人を獲得。その年には、紅白歌合戦の審査員にそろって出演したという縁もある。
「若くして活躍して、メジャーに行かれた。その後はイチローさんにしかできない道のりだったと思う」

数々の記録よりも、試合に臨む際に貫いてきたストイックな姿勢が印象に残るという。
「イチローさんは遠い存在。『すごい』という言葉が陳腐になるぐらいすごい。
引退しても、その存在感は変わらない気がする。今後も他の人ではなし得ないことを続けて欲しい」と語った。