すごいものを見た
第32期竜王戦ランキング戦4組準々決勝、藤井聡太七段対中田宏樹八段

先手の中田八段リードで終盤に入って藤井七段の残り時間はなし(60秒以内に指さなければ時間切れで負け)

そしてこの局面
https://i.imgur.com/vjp8mZm.jpg

ここで藤井七段の指し手はなんと▽6二銀!!!
https://i.imgur.com/oYhHlun.jpg

当たり前だがこれは中田八段が▲同竜とタダで取ることができる
中田八段は▲同竜とした

しかしこれは罠
なんと7筋の竜の守りがなくなったことで中田八段の玉に▽6八竜からの難解な17手詰めが発生していたのだ!!!
どのように逃げても17手後までに詰む
藤井七段は秒読みの中で全ての手順を完全に読み切っており見事▽6八竜から詰ませて大逆転勝ちとなった

この一局に勝ち藤井七段は年間勝率.849という歴代3位の記録を達成した

ここで将棋素人は「いや、そんな藤井レベルがタダ捨てしてくるなんて明らかに罠やん!取らなきゃいいだろ!」と思うかもしれない

しかし実はこれそんな簡単な話ではない
中田八段は「銀タダやんwwwやったぜ!」とウキウキで飛び付いたわけではなく「ヒエッいかにも罠っぽいけどこの銀取らなきゃ負けやん……」と思って泣く泣く取ったのだ