AIで棋譜解析するのは誰でもできるため、悪手が多いとかは誰でも指摘できるようになった
そのため、悪手がないのが良い棋譜(強い棋士)で悪手が多いのは悪い棋譜(弱い棋士)という間違った見方が横行している
今のAIは局面の難易度を評価できる設計になっていないので、プロでも正解できない局面なのかどうかは判別できていないのだ
「次の一手」問題にたとえると初級者用の最善手問題も上級者用の最善手問題も全部正解すれば同じ百点もらえる仕組なのだ

将棋AI開発者がプロ棋士のためにやるべきなのは棋神アナリティクスを提供することではない
プロ棋士の全棋譜をサーチして逆転を招いた局面をピックアップできるプログラミングをして、それを「棋神次の一手」という本にして売り出せばいい
もしくは、1日分や1週間分を契約者に配信したらいい

プロ棋士の鍛練に求められているのはそうしたことなのだ
現状は鍛練の手段は詰将棋を解くことだけになっているが、「棋神次の一手」なら詰ませば勝ち詰まさなければ負けの局面も、間違えれば頓死の局面も含まれる