さて、羽生七冠の頃のA級棋士のレベルと藤井七冠の今のA級棋士のレベルをレーティングで比べてみよう
A級棋士の平均とC2棋士の平均のレート差
藤井七冠時 1847-1544=303
羽生七冠時 1718-1473=245

つまり、A級棋士のレベルは羽生七冠の頃より今のほうが高い
同じ七冠でも一般的な評価はA級棋士のレベルが高い時の七冠のほうが凄いということになる
ライバルはA級棋士とは限らないわけだから、羽生と藤井のレートがC2棋士の平均をどれだけ引き離しているかで比較してもいいだろう
藤井七冠 2144-1544=603
羽生七冠 2053-1473=580
平均的なC2棋士よりレートで603強いのが藤井七冠ということになるわけだが、今のC2棋士は三段リーグから上がってきた棋士が多いのに対して羽生七冠の頃のC2棋士は三段リーグがなかった温い時代にプロになった棋士が滞留していた
このことからもレーティング上は藤井七冠のほうが羽生七冠より強いということになる

30歳未満の棋士のレート平均との差で比較するのも有効だ
藤井七冠 2144-1656=488
羽生七冠 2053-1650=403
30歳未満の平均的な棋士よりどれだけ強いかという比較でも藤井七冠のほうが羽生七冠より強さが上回っている
もちろん、これは30歳未満の棋士の平均的な才能は今も昔も同じと仮定した場合であるから羽生七冠の頃の30歳未満の棋士のほうが強かったと反論することはできる
そのためにはその説を立証しなければならない
絶対棋力は今の30歳未満の棋士のほうが強いが才能的には羽生七冠の頃の若手棋士のほうが優れていたなどと証明できるのだろうか
無理な理屈をつければつけるほどひいきの引き倒しにしかならないのは必定だ