>>65
妻の母が亡くなった。77歳。
 長男が奥さんの家に入ったから、跡取りがいない。家族葬を簡単に済ませて、妻の父が亡くなった時にお骨は一緒に散骨するのだという。既に墓じまいも済んでいる。
 家が断絶するというのは、こういうことなのだろう。

 自分の親の家も、このままでは断絶する。三人も息子がいるが、親が跡取りを決めていない。決めたところで、その息子が跡取りを引き受けるかは分からない。墓は買ってあるというけど、今のところ喪主もいなければ、墓を守る人もいない。
 自分の家は、小学校四年生の息子ちゃんが跡取りだ。既に決めているし、そのように育てる。そうして家を自分の代から始めて、できれば何代も存続させてもらいたい。

 実家にオフピーク帰省した時に、そういう話を自分の親にした。
 そして、跡取りを頭がはっきりしているうちに決めろと。相続は平等なんて言っていたら、誰も跡取りにはならない。だいたい跡取りなんて、子供が小さい時から決めておいて、そういうものとして育てるものだと。死ぬ間際になって決めることではないと。

 子供を産み育てるというのは、自分が死ぬ準備でもあるのだ。