食事を済ませたらディスコで踊りバーに移動して飲むという文化が衰退した
最大の理由は、「サラリーマンが交際費とタクシーチケットを自由に使えな
くなったから」だと僕は当時から思っていた。
バブル期は会社はだぶついた利益を税金に取られるくらいならと、社員に交
際費とタクシーチケットをばらまいていた。
だからサラリーマンは会社の経費で同僚や取引先と酒を飲み、会社の経費で
真夜中にタクシーで帰宅できていた。
その交際費やタクシーチケットがバブル崩壊で真っ先に引き締められること
になり、サラリーマンは毎夜会社の経費で出歩いて深夜まで飲んだくれる生
活を諦めることになったのだ。
そしてバブル期に繁盛していたディスコやバーがどんどん潰れ、その後には
何故かもつ鍋屋が続々とできた。
そして多くの人々は自腹でもつ鍋屋で食事をしながら飲んで、そのあとカラ
オケボックスに行き、終電までには家に帰るようになり、ディスコやバーの
文化はどんどん衰退していき今に至る。
僕の世代くらいまではギリギリ「六本木や西麻布の町からバーが消えてしま
うのは寂しいなぁ」と思っているかもしれないが、いまの30代の人とか
は、恐らくもともと「食事のあとにバーに行く」というイメージを持ってい
ない人がほとんどではないかと思う。
そうやって文化は変化していく。
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