平野啓一郎さん鴎外を語るttp://www.nhk.or.jp/lnews/matsue/4035374471.html
現在の津和野町出身の文豪、森鴎外の生誕150周年を記念して、芥川賞作家の平野啓一郎さんが、鴎外の作品の
魅力などを語る催しが、松江市で開かれました。
この催しは、NHK松江放送局が開いたもので、松江市の会場に県の内外からおよそ100人が集まりました。
そして、平成11年に「日蝕」で芥川賞を受賞した作家の平野啓一郎さんが、森鴎外の「舞姫」と「高瀬舟」の2つの作品
の魅力などについて朗読を交えながら紹介しました。
この中で平野さんは、舞姫の主人公の太田豊太郎を例にあげ、「鴎外にとって、人間は自分の意志や欲望とは無関係
に生かされている存在だという思いが強い。今の時代から見れば鴎外は古い作家だと思われるかもしれないが、そうし
た視点で作品を見返すと面白いと思う」と述べました。
また、平野さんは鴎外の「高瀬舟」を意識して「高瀬川」という小説を執筆したことなど、鴎外の作品から多くの影響を受
けたことを紹介しました。
参加した50代の女性は、「鴎外と平野さんの共通点などを知ることができておもしろかったです。鴎外は昔から好きで
作品を読んでいますので、また読み返してみようと思います」と話していました。