島尾敏雄

**吾輩は名無しである** · 2018/12/27(木) 10:01:33.22

ネットで島尾敏雄に言及してる人を継続観察していても人間的な面白みや才能がありそうな人はホントいないね

**吾輩は名無しである** · 2019/03/15(金) 00:50:04.82

WOWOWから録画しておいた映画「海辺の生と死」をやっと観た。
越川さん一流の至誠の抑制や島のリアリティ、満島のすぐれて憑依型の芝居は楽しんだが
トシオとミホを知らない今の若い客は、予備知識なく観た場合、満足できる映画作品になっていたか疑問。

どこまでも緻密に、純粋に、愚直に誠実に撮られ、編集された映画なので越川さん思惑通りの産物かもしれないが、
河瀬直美がストーリー映画を撮ったときのような下手さも感じてしまった。

文学作品の映画化について、越川さんは「映画作家から作品へのラブレター」だと常日頃語っていたが
その子孫たちとも親しい彼に皮膜のような軛がなかったと言えようか。

**吾輩は名無しである** · 2019/03/17(日) 02:10:24.69

島尾ミホの『海辺の生と死』を読んだ。たいへん良い読書になった。

それとは関係ないのだが、これまでなぜか読むことのなかった『はまべのうた』が密林から届けば
それも疾く読み上げるつもりだ。

その後に、ここに幾つかのことを書き記していきたい。

**吾輩は名無しである** · 2019/03/18(月) 00:27:36.45

戦記物に較べて、「死の棘」がどうにもかったるくて、文体に美点も感ぜず、まだ第二章を終えたところだが
島尾敏雄は軍記物か夢ものだけ書いてたほうが当たりだったのでは？

死の棘のどこが妙なのか、価値なのか、文章の魅力など、読んだ人の感想が聞きたい

**吾輩は名無しである** · 2019/10/09(水) 18:37:16.13

もうすぐミホさん生誕100年ですね
彼女の作品はもっと読みたかった

**吾輩は名無しである** · 2019/10/11(金) 02:40:06.56

>>340
細密描写とミホのお説教が恐ろしいながらも滑稽なところだな、ぼくは

**吾輩は名無しである** · 2019/12/26(木) 18:05:03.50

「ちっぽけなアヴァンチュール」は実話を元にしてるんだろうか…

**吾輩は名無しである** · 2020/05/31(日) 11:05:48.83

何を読むと一番いいの？

**吾輩は名無しである** · 2020/10/20(火) 01:46:41.11

>>344
最初は「魚雷艇学生」が引き締まってて読みやすく、次に読むものを導いてくれるよ

**吾輩は名無しである** · 2023/07/14(金) 02:22:32.38

彼に先導をあずけた私は探険者の不安を背負わなければならない。川の流れ
の浮流物が突然渦巻の中にまきこまれるように道が急に下の方に分れて行く
ところにやって来、私は自分が奇妙な行為の当事者になろうとしていることに
気がつくと、軽い戦慄に襲われた。すると、外部の世界では絶対に弁解のつ
かないあの内部の論理との境界での戦いから生ずるためらいが、醗酵して私を
酔わせはじめるのだ。
島尾敏雄『出孤島記』

戦後世代はその声を、どのように聴くであろうか。以上に見てきたものとは
傾向を異にして、戦争とはある距離を保ち、その中にまきこまれまいと努力
した青年学徒の事例も、もとより少なくないが、その実態はいくつかの行き方
に分けることができるように思う。第一は、あたえられた現実を達観しよう
とする態度である。
吉田満『戦中派の死生観』

重なり過ぎた日は、一つの目的のために準備され、生きてもどることの考えら
れない突入が、その最後の目的として与えられていた。それがまぬかれぬ運
命と思い、その状態に合わせて行くための試みが日々を支えていたにはちがい
ないが、でも心の奥では、その遂行の日が、割けた海の壁のように目の前に
黒々と立ちふさがり、近い日にその海の底に必ずのみこまれ、おそろしい虚無
の中にまきこまれてしまうのだと思わぬ日とてなかった。でも今私を取りま
くすべてのものの運行は、はたとその動きを止めてしまったように見える。
島尾敏雄『出発は遂に訪れず』

**吾輩は名無しである** · 2023/09/11(月) 12:47:29.97

(ﾟＡﾟ;)ｺﾞｸﾘ