0320吾輩は名無しである垢版
2016/08/15(月) 09:38:47.96情念の規則的な屈折、それぞれのエピソードの終局への指向、等々――
はすべて、安定した、脈絡のとれた、連続的な、包括的な、すみずみまで解読可能な世界の像をおしつけることを目的としていた。
世界の理解可能性は、疑義さえさしはさまれなかったから、物語るということは、なんら問題を生じなかった。
小説の文章(エクリチュール)は潔白であることができた。
ところが、フローベール以後、すべてがゆらぎはじめる。その後百年たって、いまではその体系全体が思い出にすぎなくなっている。
この思い出、この死んでしまった体系に、なにがなんでも小説をしばりつけておこうというわけなのである。」
『ヌーヴォー・ロマンのために』
フローベール以後、すべてがゆらぎはじめるってどういう意味ですか?