>>592
決定的な文章を見つけてしまった。
『天人五衰』二十七で慶子が透にかける言葉。
「実に簡単なことよ。あなたの左の脇に三つ並んだ黒子のためだわ」
三つ並んだという表現は多分ここだけだが、決定的。『春の雪』や『奔馬』では
集まっているという曖昧な表現しかなかったが唐鋤星という喩えで一列と分かる。
三島のイメージでは透の三つの黒子も一列に並んでいるが、これを昴のようと表現したのは
ニセモノの暗示か、三島の星座に関する無知のためか、よく分からない。