「象牙のアクロバット」はギリシアで大きな地震を体験した異邦人(アメリカ人)の
心象を描いて余すところがない。大雑把にはPTSDと区分できるが、描写はより繊細で
具体的だ。3.11後日本でも震災に材を採った小説があるが、知る限りデリーロのこれを
超えるものはないと思う。久しぶりに友人知人にコピーを配ったよ。