池田亀鑑「平安朝の生活と文学」が最近(24・1・10)ちくま学芸文庫
になったので入手。
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池田弥三郎は、「性の民俗誌」(原題「はだか風土記」)がおもしろかった
ので「はだか源氏」も注文してみた。
秋山虔、清水好子との「『源氏物語』を読む」(筑摩書房、1982/4/20)で、
秋山が「はだか源氏」を読んで鼎談に臨んできている。
この鼎談は、後年の秋山・三田村雅子の対談本と比べても入門用として
今でもおもしろいと思う(後者も「宇治十帖」あたりの話はおもしろい)
池田はこの本の出版後、間もない7/10に亡くなっている。

あと、講談社文芸文庫で円地文子の「なまみこ物語」と「源氏物語私見」の
併録されたのも読んだ。「なまみこ」は中宮定子と一条天皇の恋を描いた作品。
はじめの方を読み途中まで傑作の予感がしたのだけど最後まで読むとそう
でもなかった。
母親から巫女(霊能者)の資質を受け継いだ姉妹が暗躍したり、山田風太
郎の九ノ一ものみたいな設定だが、国語学者上田萬年の娘だけあって、
「生神子物語」という架空の古書を引用してみせたりと格調が高い。