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秋山虔「源氏物語―若い人への古典案内 」(現代教養文庫 731、社会思想社1971)

20世紀後半を代表する源氏研究者で、小学館新編古典文学全集版の校注・訳の担当者
の一人でもあり、現在刊行中の絵巻で楽しむ源氏物語の監修もしている。
250頁程度で源氏の全体像を把握できる。細かいところまで行きとどいて正確。
文章もよい。近代小説を読むような感覚で読める。作中の和歌は訳なしでそのまま引用され
るけど、ストーリーに即した、また訳なしで現代の人に伝わるようなものを選んでいる。
アマゾンで送料込みで250円くらいで手にはいるけど、40年前の本であり新刊はない。
古本が嫌いな人だとダメかな。
http://tinyurl.com/7ton957

早く全体を掴むための入門用としては、世評の高い大和和紀の漫画「あさきゆめみし」でもよい
のでは。
近江の君が、宮廷社会に愛想を尽かして、近江の町に帰ってしまうなど、原作と違う設定も
あることはあるが、基本的に原作に忠実。
文庫版7巻で5000円程度。
絵が小さいのがいやな場合はKCデラックス版10巻やコミック版13巻で揃えることになる。