>>204>>205
俺は逆にムージルがどうも魅力を汲みとれないんだよなあ。
「特性のない男」は松籟社版で一応6巻とも目を通した。
岩波文庫の短編集2冊、読本もかなり丁寧に読んでみたけど、どうもぴんと来ない。
(おそらくヘルマン・ブロッホも。「夢遊の人々」を飛ばし読みしただけだけど。
この2人を好きな古井由吉についても同じような隔靴掻痒感がある)

アメリカの作家ではフィリップ・K・ディックの魅力がいまいちわからない。
ヴァリス等の世界に、フォークナーに対するようにとことんつきあってみようという気持ち
はどうにも湧いてこない。

カフカは、10代の頃、「変身」「断食芸人」の2編を読んで、もういいと思った。
凄い衝撃を受けたのだけど、似通ったラストシーン(家族のピクニック、生気溢れる豹)
に、これじゃ主人公がむごすぎる、もう沢山と思った。
その後、読んだのは大学のドイツ語の授業で読まされた「掟の門」だけw

フォークナーも読書会はじまってからのにわかなので、カフカ、ムージルも読書会を
やれば魅力に目覚めるかもしれないw
(「特性のない男」の新潮社の高橋義孝他訳版、思わず注文してしまった)