佐藤亜紀や高橋源一郎はわたしを離さないでのwikiにも出てくる有名な話
わたしを離さないでは三層の物語があって表層は魂の結び付きの三人の話
でもそれだとキャシーがトミーを看取ってないことが説明つかない
信用できない語り手として気持ち悪い体制に従順な抑圧的な介護人である主人公の現実からも目を逸らしている
表面の物語の裏に流れているのは仲違いする三人の物語
しかし、それだけでもない
そしてその底にそれでもなお結びついて離れない三人をはじめとするクローン達の夢の話が描かれる
できたことできなかったこと含めて真実があると
人間はそういうものだと
実際にあったことだけじゃなく夢も含めて人間の真実だと

三層目まで考えた時にカセットテープの赤ん坊の勘違いやロストコーナー
ノーフォークの意味がはっきりする
なぜそれらが描かれたかがはっきりする
クローン達の反抗や救済の話をかきエスエフや社会小説にしたかったならいくらでもできた
マーガレット・アトウッドのように
でもそうしなかった
佐藤亜紀や高橋源一郎は二層や三層を読めなかったわけだが
ほぼ読めている奴はいないと断言できる
皆、可哀想なクローンと美しい魂の三人の物語、大衆娯楽小説として読んでる
エスエフやクローン小説、政治小説として読んでる奴等も一緒
娯楽小説としてしか読めてない浅い読者
カセットテープや遺失物保管所まで読み込める奴はいない
キャシーの歌詞の誤読含めて現実にあったこともなかったことも含めて人間であることまでは至れない
読めていない