>>20のつづき
鈴木「たしかに「無頼だけ」でいることはじつに簡単だった。それに当然、らもにとっての未来の社会は言うに
   及ばず、当時のフーテン族の世界の中にもミクロ政治はあるわけだからね。権力の問題は常に至る所で発
   生してるわけだから。そういうものに巻き込まれるのはじつにカッコ悪い。至る所に、すでに名詞を持た
   ない「軋み」があった。で、それを彼は冷静に観察していた。」