大江健三郎と古井由吉 [転載禁止]©2ch.net
大江健三郎が左なのはいいとしても、古井由吉は最近西部邁が出している
雑誌「表現者」に鼎談で出席。出版された。
文学と人間、そして時代〜現代と文学〜
ゲスト古井由吉、富岡幸一郎
https://www.youtube.com/watch?v=GPIINdwi20Y
古井由吉は右あるいは保守なのだろうか。浅田彰が古井文学を衰弱文学の究極として評するのは正しいのか。
それを解く鍵は最近出された「大江健三郎+古井由吉『文学の淵を渡る』」
にあるに違いない。日本文学者右と左の頂上決戦となるか。 01『円陣を組む女たち』中央公論社 1970年 のち文庫 短編集
02『男たちの円居(まどい)』講談社 1970年 のち文庫、のち「雪の下の蟹・男たちの円居」講談社文芸文庫 短編集
03『杳子・妻隠(つまごみ)』河出書房新社 1971年 のち河出文芸選書、新潮文庫 短編集
04『行隠れ』河出書房新社 1972年 のち集英社文庫 長編
05『水』河出書房新社 1973年 のち集英社文庫、講談社文芸文庫 連作短編集
06『櫛の火』河出書房新社 1974年 のち新潮文庫 長篇
07『聖』新潮社 1976年 のち「聖・栖」新潮文庫 短編集
08『女たちの家』中央公論社 1977年 のち文庫 長編
09『哀原(あいはら)』文藝春秋 1977年 短編集
10『夜の香り』新潮社 1978年 のち福武文庫 連作短編集
11『栖(すみか)』平凡社 1979年 のち「聖・栖」新潮文庫 連作長編
12『椋鳥』中央公論社 1980年 のち文庫 短編集
13『親』平凡社 1980年 連作長編
14『山躁賦(さんそうふ)』集英社 1982年 のち集英社文庫、文芸文庫 連作短編集
15『槿(あさがお)』福武書店 1983年 のち文庫、講談社文芸文庫 長編
16『グリム幻想−女たちの15の伝説−』 パルコ出版 1984年(絵本・挿画東逸子)
17『明けの赤馬』福武書店 1985年 短編集
18『眉雨(びう)』福武書店 1986年 のち文庫 短編集
19『夜はいま』福武書店 1987年 短編集
20『仮往生伝試文』河出書房新社 1989年、新装版2004年 のち講談社文芸文庫 長編
21『長い町の眠り』福武書店 1989年 連作短編集
22『楽天記』新潮社 1992年 のち文庫 長編
23『陽気な夜まわり』講談社 1994年 短編集
24『白髪の唄』新潮社 1996年 のち文庫 長編
25『木犀の日 自選短編集』講談社文芸文庫 1998年。
26『夜明けの家』講談社 1998年 のち文芸文庫 連作短編集 マジで悲しいなぁ…朗読会とか行ってみたかった
御冥福をお祈りします 2002年W杯の日本対ベルギー戦の日に行ったよ
忿翁が出た時で、ジュンク堂でのイベントだったな 小林康夫とか松浦寿輝とか
あの辺りが語りそうな気がするけれど 古井由吉の作品の価値をおれは認めない。
特に芥川賞受賞作は古井由吉語で書かれていて、意味不明なところがわんさかだ。
選考委員みんながこれをほめているのは、ひていすると自分の文壇の地位があやうくなるからだろう。
こんな作家が日本の小説をだめにして出版不況を生んだのだ。 自分は文章が下手なので書き連ねていく手法をとった
また、普通の作家は危機意識を封じ込める方向で創作をし
危機に一定の輪郭を与えるのだが
自分には危機感という自意識そのものが関心事であり
自我の動揺とそこから派生する官能性を表現することに重点を置いた
こんなことを小林との対談で述べていたな
古井の対極に位置するのが同時期に作家デビューした丸山健二だろう
志賀直哉とかもそうだけど
いくら危機に直面しても文章表現の枠内に収めて
物の様に整理しようとするので作者はもちろん読者も安心できるわけだ
ただ、事件を言葉で整理しただけなので
「生」と隣り合わせの存在である
災厄に対して鈍感になるだけの話なんだけどね
つまり「安心」を創作するわけだ
そう考えると古井の作品の場合はぜんぜん安心できない 古井本人は「難」と言っていたよ
科学的合理主義による普遍法則が確立されても
実際に災厄に遭遇して苦しむのは人間的諸個人であり
それは危難の後も人生経験として尾を引く
つまり「生」ある限り呪縛は続くので
自分の創作行為は呪いの封じ込めのような意味がある
それ故に端正に書くことが求められており
これは一種のアニミズム的アプローチなのだ、とね
でも飼いならす方向で進めていくので
たとえば老荘思想の万物斉同のように混沌を楽しむ方向になる
「有」と「無」とか言い出すのはそのためだろうね
だから近代合理主義の理性主義に基づく主体確立という安心ではなく
主体の揺らぎをも是認する官能性が前面に出て来る 呪いの封じ込め→それ故に端正に書く
の流れが理解できない
俺はあまり頭が良くないんだろう >>340
>流れが理解できない
古井がそういう風に説明しているだけだから
他人が納得するかどうかは別の話
観念的総括ではなく細部の描写にこだわるので
虚無意識によって生じる苦患が生の官能性によって包み込まれる
まあ、そんなところだと思うけど
たとえば小川国夫は古井の作風を
病者の持つ感受性の豊かさと形容していたけど
そんなに簡単に片づけられそうな気はしない 虚無意識ってなに?無意識とは違うの?
生の官能性ってなに?
よくわからん言葉使って煙に巻いてるだけに思えるんだけど 古井由吉の文章@furuiyo
「だから、同年代といえる文学者の中で、自分に一番近いのは古井さんだったような気がします。
彼はエッセイ=実験を静かに続けてきた。ものすごくラディカルな人でしたね。同時代に古井さんがいたことをありがたく思う。」
柄谷行人氏「古井由吉さんをしのぶ」「朝日新聞」2020年3月4日夕刊
https://twitter.com/furuiyo/status/1235109540082794499
https://twitter.com/5chan_nel (5ch newer account) >>343
>虚無意識ってなに?無意識とは違うの?
無意識ではないよ
ニヒリズムの一種だから
>生の官能性ってなに?
ニヒリズムの反対だね
一時期「みだら」という言葉を好んで使っていたけどね まぁ、なんとな〜くは分かるけど、その先を言語化しないとね
知的な作家のスレなのだから 官能がニヒリズムを包み込むって要するに世の中とか色々どうでもいいけどセックス気持ちいいですーってことか
しょうもな ネットで『槿』の価格が高騰している
手に入れにくいのか 平野啓一郎さんが2020年5月号の文藝春秋に古井さんの追悼記事書かれてるね
あまり掘り下げて分析的なことを書いたりするのではなくて、
個人的な関係から思い出話を足掛かりにして、古井さんの人間的な魅力を語る、といった感じの記事
間延びしたような平易な表現がやたら頁をまたいで続く為に、字を追うために
目を動かしてる内に疲れて来た
文庫や単行本ばかり読んでると、字の大きさや間隔がしんどく感じる
個人的には方々で発表された古井さんの追悼記事を集めて文庫化でもして欲しいな 古井由吉さんて、すごい小説家だとするとなんで芸術院賞とか芸術院会員とか文化功労者とかなってないんだろう。
素朴な疑問 大江君も駆け出しのころは「死者の奢り」「飼育」など、なかなか面白い作物を
提供してくれたもんだがね。どこ辺りからかなぁ?「個人的な体験」辺りが一つの
節目かねえ。それ以降、もう狂人となってしまったね。 古井由吉の全集いつ頃出るかな?
初期から順番に読みたい 古井さんの作品を、本当に理解している読者って、パーセンテージで計ると
非常に低いと思うのです。
私にとっては、とても難解なのだけど、みなさんは如何か? この出版不況で売れない古井の全集を出す勇気ある出版社はないな 確かに全集出しても採算合わないだろうなぁ
自分は文庫で集めてたんだけど、氏のなんとも言えない濃い詩的な
文体にはまってしまった
河出の作品集絡めながら地道に集めていくか いちおー中上健次みたいに電子全集で出すという手も
何年か前に小学館がやってた奴。 たとえば後藤明生の電子全集は全作品を網羅していなかったと記憶しているし
古井の場合でも河出の作品集の電子化程度で終わりそうな気がする
というかあの作品集は買うメリットがそれほどないと思う
解説の面々も何といえば良いのか…な人たちばかりだし 河出のは作品歴の前半だけで、『槿』さえ入ってないから、ダメだな いつの間にか文庫はほぼ全部揃えちゃったけど何をいつ読めばいいか分からん
初期中期の男女のどうこうはうんざりするし
後期読むとしたらめちゃくちゃ暇なとき以外なくね?
年取ってからかな? 古井氏の本を10年ぐらい前にアマゾンの古本の単行本で10冊以上集めたが
ほとんどが箱入りのこともあって相当前のものでも
書店の評価通りまさに新品同様ばかりで驚いた
開いた形跡もないぐらい
たぶん声名の高さで買っては見たものの
1ページ目で挫折したケースが多いのだろう 古井氏の本を10年ぐらい前にアマゾンの古本の単行本で10冊以上集めたが
ほとんどが箱入りのこともあって相当前のものでも
書店の評価通りまさに新品同様ばかりで驚いた
開いた形跡もないぐらい
たぶん声名の高さで買っては見たものの
1ページ目で挫折したケースが多いのだろう それだけでなく、出版社の倉庫で売れずに残ったものを
古本屋に流してしまうこともよくある
いわゆるぞっき本のいうヤツだね 古井由吉、実際難解な作品多いもんね
初心者に薦めるならどれがいいだろうか? 今回の騒動について書いてほしかったなと思う。
古井文学に逃げ込んで発見、頷き、苦笑い等々させてもらいたかった >>368
無難に杏子あたりかな それか初期の短篇の先導獣の話とか >>371
すまん あんずじゃなくて杳子(ヨウコ) >>367
昔のは一応文庫にはなってたし
そこまでではない気がするけどどうかな?
>>369
なんかおかしいか? 難解か?むしろ読みやすいくらいだけどおもんないだけちゃう?
竹林にいるような爽やかさがあるけどそこにずっと立ち止まってるのはしんどいみたいな >>376
いうほど楽か…? さんそうふはともかくとして >>377
バカがムキになっちゃったんだろw
仮往生伝試文は単純になげーわ
古井の著作の中でも最長でしょ
途中で飽き飽きする
あれを読みきって読んでやったぜみたいなこと言ってるやつただのバカだと思うわw
(もちろん読んだ上で言っているぞ) 仮往生伝試文の一部とか神秘の人びとみたいな原典読みながらの思索系の散文は閑なときしか面白くない
他人の足跡を丁寧に辿るより自分で古典繙いて思索した方がよっぽどいいぞ >>366
古井さんの本を「集め」てどうしたんですか?
読んだのですか?
理解したのですか?
おれは、ほとんど理解できなかった。
これは、自分が古井に到達できないのだから、
もうやめようと、おもた! それより、古井さん亡くなっておられたんですか?
それ知らなかった。西部邁さんの番組に出演したのを
拝見したのが最後になった訳だわな…。 >>380
その頃は面白く感じたから
そのまま面白く5冊ぐらいは読んだ
だけど残りが溜まってると
義務みたいになってあと5冊ぐらいは
食傷気味で読んだ
この時の教訓として
いくら面白くても最初に集めるのはやめて
1冊づつ読み終えてから次を買うことにした
「理解した」かどうかは不明、というか
それより面白く感じるかどうかがポイントで
今は古井も大江も面白く感じなくなっている 基本的に味わう作品でありそういう作風の作家だからな
何冊も読むと食傷気味になる
とくに古井の場合は 招魂としての表現 (福武文庫)1992
目次
T
言葉の呪術『言葉の呪術』
職業人と作家『言葉の呪術』
無器用者の弁明『言葉の呪術』
私の文学的立場『言葉の呪術』
群れの中の自我『言葉の呪術』
「円陣を組む女たち」の頃『言葉の呪術』
杳子のいる谷『言葉の呪術』
表現ということ『言葉の呪術』
小説と土地『言葉の呪術』
翻訳から創作へ『言葉の呪術』
類型的観念の時代の作家『言葉の呪術』
造形ということ『言葉の呪術』
通俗ということ『言葉の呪術』
文体について『言葉の呪術』
《文学》に包囲された作家『言葉の呪術』
私のエッセイズム『言葉の呪術』
最後の一周『言葉の呪術』
表現のくふう『言葉の呪術』
私小説を求めて―野口冨士男「徳田秋声の文学」『言葉の呪術』
大人と子供の文学『言葉の呪術』
ほんとの出会い『言葉の呪術』 純文学からの脱出『招魂のささやき』
貧しき時代に『招魂のささやき』
緊密で清潔な表現に『招魂のささやき』
お前は自由だ『招魂のささやき』
生涯、一小児『招魂のささやき』
実学肌の家から出た文士『招魂のささやき』
中間報告ひとつ『日や月や』
音をおさめる (「産経新聞」1989年1月9日)
春日、忙中閑 (「日本経済新聞」1989年1月9日)
自作再見 (「朝日新聞」1989年3月16日) U
《暗室》へ『言葉の呪術』
小川国夫の目『言葉の呪術』
強力な精神の磁場『言葉の呪術』
旺盛な生命感の舞い『言葉の呪術』
古いもの新しいもの『言葉の呪術』
「新所帯」と私『言葉の呪術』
死者のごとく『招魂のささやき』
世帯の行方『招魂のささやき』
ブラックバード『招魂のささやき』
飽く『招魂のささやき』
五千年の涯(「すばる」1988年4月臨時増刊号 石川淳追悼記念号)
交点ふたつばかり(「新輯内田百けん全集」月報 1988年7月)
わずか十九年(「海燕」1989年7月)
「こゝろ」と「みずうみ」(「東京新聞」1989年4月22日)
V
風『招魂のささやき』
魂を惹く句『招魂のささやき』
風雅和歌集『招魂のささやき』
招魂ということ『招魂のささやき』
W
私の小説の中の女性『言葉の呪術』
「私」という虚構 (「早稲田文学」1990年3月) 小川榮太郎「識ること、語ること」第九回 ゲスト:富岡幸一郎(文芸評論家、関東学院大学教授)〈2/2〉
68 回視聴2021/12/12
https://www.youtube.com/watch?v=2v6_XMN6IAg
ある意味youtubeで最も著名な文芸評論家2名が50分以上古井由吉について語り尽くす。 完結した最後の連作集『この道』買った
久しぶりの古井由吉の本だが、数えたら11冊目だった
まだ読んでいない本も結構ある 古井由吉の新潮文庫、これまで6冊刊行、4冊絶版
『杳子・妻隠』も一度絶版になったが、又吉直樹の口添えで復刊 『野川』も『鐘の渡り』も面白すぎる
古井由吉はいいな >>361
河出は2回古井の作品集を出している
1980年代に出した全7巻は作品歴前半のみで『槿』などは入っていない。
2010年代に出した全8巻は一応代表作が網羅されているものの、
最初期の『円陣を組む女たち』などは割愛されている あるテレビ番組に出てるのを見て面白い作家だと興味はあって
それから3〜4年経ち文学に救いを求めざるを得なくなって読んでみたところ
ここ、俺の事が書いてあると苦笑いする事が数度あった
その部分をメモ帳に写して持ち歩いて読み返してる >>394
主にエッセイ集かな。若いころの古井さんは健康面経済面で困ってたみたいで
その頃の描写が妙に自分と重なったので更に興味を持って、震災後に出版された小説も数冊読んだ
そう言えばテレビ番組で「苦境に立った人に向けて書き残すつもりで書いてる」という意味のことを言ってた
本を読んで直接的な解決にはならないけど、苦笑いは精神的余裕になったなあ >>387
言葉と文字を信じても信じなくても、本当の事は想像するしかないと言うね
50年書き続けた人の想像力は予言にもなるだろうね。大空襲という破局も記憶した人だし 【訃報】ノーベル文学賞作家 大江健三郎さん(88)死去
https://youtu.be/uDOGym7ovkc