内田魯庵が「都の花」を出版していた金光堂に遊びに行くと、そこに山田美妙がいたそうで、
しかもその美妙が何ともテンションが高かったとのこと。
魯庵が「何か嬉しいことがあったのですか?」と尋ねると、「いやね、すごい新人が出たんですよ」と美妙。
その「すごい新人」こそ、幸田露伴なのでありました。

ちなみにそんな露伴、デビュー作を美妙の「胡蝶」の批評もしていた依田学海先生の元へ持っていき、
是非帯文を書いてくださいと頼んだところ、
「あなたの作品がそんなにいいものなら、私の帯文なんていらないでしょう」と意地悪を言われ、
「だったら好きにせいっ」と怒ってその本を置いて帰ったのだそうですね。

で、この学海先生が露伴が帰った後に本を読んでみると、これがとんでもなく面白い。
学海先生、露伴のところへ行って「この度は大変失礼いたしました」と詫びを入れたのだとか。すごいですね。
http://iceteamilk.hatenablog.com/entry/2017/03/24/020009