>>539
「アシルと亀の子」ではいろんな作家や批評家をまな板にあげてるので
誰に向かって書いてるかと言えば、とりあげられた作家や批評家、および
読者といえるねw

>>540
んじゃあ、吉本の「『本居宣長』を読む」からひいてみようか?

>小林は宿痾を再発させているともいえる。じぶんの経験に還元できるだけが
>思想だ、伝統生活の是認、体認に回帰する思想だけが不易な実理だという
>主張が繰り返しあらわれる。そして読者はいいようのない停滞感におかれる。

>私は宣長にも、それに追従し「訓詁」する小林にも哀しい盲点をみつけだす。
>日本の学問、芸術がついにすわりよく落ち着いた果てにいつも陥るあの
>普遍的な迷蒙の場所を感じる。そこは抽象・論理。原理を確立することの
>おそろしさに対する無知と軽蔑が眠っている墓地である。「凡庸」な歴史家たちや
>文学史家たちや文芸批評家たちが、ほんとうの意味で論理を軽蔑したあげく
>原理的なものなしの経験や想像力のまにまに落ちてゆく誤謬・迷信・袋小路に
>小林も陥ち込んでいるとしかおもえない。