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大西巨人 第八楽章 [無断転載禁止]©2ch.net
0036吾輩は名無しである2018/11/17(土) 20:24:53.54ID:ftpSMz+b
安里 朖
https://www.facebook.com/akira.asato.77/posts/1976082222480168

大西巨人の文学的優越性は、こうした日本語特有
の曖昧性を揚棄した法文的文体を、文学言語にま
で高めた点にあるといえよう。と同時に、そうした文
学言語は、日常言語すなわち口語との乖離を免れ
ないので、ある種の「文語」性を帯びることとなるた
め、その文体が近代社会の規範となることはありえ
ない。ということはつまり、日本が向後、大西のナシ
ョナルな展望(希望)通り、天皇制を廃した「日本人
民共和国」となることがありえたとしても、大西文学
が「国民文学」、ひいては中国革命における魯迅の
ような意味における「革命文学」となることはありえ
ない、ということである。そういう意味では、大西より
も高橋源一郎の文体(文学)のほうが、日本語固有
の曖昧性を保守しているがゆえに、はるかに「国民
文学」としての素質をそなえているといえよう。
0037吾輩は名無しである2019/07/09(火) 18:31:48.66ID:5mJ6iV3s
『カラマーゾフの兄弟』は、フョードル・ドストエフスキーの最後の長編小説。
1879年に文芸雑誌『ロシア報知』に連載が開始され、翌1880年に単行本として出版された。

『神聖喜劇』は、大西巨人の代表作とされる長編小説、および、その派生作品。
1960年から70年にかけて『新日本文学』に連載、1978年から80年にかけて刊行。
0038吾輩は名無しである2020/02/14(金) 21:28:18.60ID:6SnfAoMX
評者◆池田雄一
意識の流れから電流へ!
No.3154 ・ 2014年04月12日

 ――先日、大西巨人氏が亡くなりました。
▼自分らの世代だと、大西巨人は同時代の作家だったんだよね。
たしか『神聖喜劇』が「新日本文学」で連載されたのは一九六〇年から一九七〇年にかけてなんだけど、
本の刊行が完結したのが一九八〇年なんだよね。連載と、刊行される時期にずれがある。
本として刊行されたら、日本は八〇年代に突入していた。
その間に、文学は村上龍の登場などに象徴されるような形でギルド制が崩壊しつつあった。
そうした状況のなかで、大西巨人は再発見されたんだ。

つまり資本による脱コード化の動きの結果として社会が液状化しているなかで、
液状化されていないものが再発見された、というのが八〇年代の大西巨人だった。
砂浜で、でかい岩を発見したみたいな感じだよね。
結果として、阿部和重のようにセゾン文化と『神聖喜劇』が矛盾することなく同居しているような状況があったのでは。

その一方で、大西巨人は九〇年代にも鎌田哲哉からロスジェネへと至る世代によってまた再発見されている。
これは八〇年代の再発見とは文脈がちがう。九〇年代のやつは、『神聖喜劇』の舞台である軍隊と、
バイト先の飲食チェーン店とが変わりないような状況が生まれつつあるなかでの再発見だと思う。
閉鎖された状況のなか、生きるに値しない生を生きるために自分を機械へと鍛えあげるというモチーフは、
現代のサブカルにおいても反復されている。そういう意味では、『神聖喜劇』はソリッドステイト系の草分けなんだよね。
0039吾輩は名無しである2020/02/14(金) 21:29:38.84ID:6SnfAoMX
 ――ソリッドステイト系って何ですか。
▼ひとことでいうと『バトルロワイヤル』みたいなやつ。いきなり人工的な空間に押し込められて、
ホッブズ的な殺しあいの状況を生き抜くハメになるような話のことだよね。
あるいは互いに殺しあうんではなくて、敵がなぜか抽象的な場合もある。最近だと『進撃の巨人』とかもそうでしょう。
すごいよね。あんなに気持ちの悪い漫画が、あれだけ大衆的な支持を得るんだから。

『神聖喜劇』の主人公である東堂太郎は、軍規を記憶することに特化したサイボーグのような存在になることによって、
逆にヒューマンであらざるをえないような存在だよね。
そういったサイボーグ化する身体の主題って、八〇年代に反復されていたような気がする。
一九八五年にはダナ・ハラウェイの「サイボーグ宣言」が発表されてその翻訳が九一年にでたんだけど、
それ以外にも、柄谷行人の『隠喩としての建築』なんかも機械化する身体というモチーフの系譜に入るんじゃないか。
八〇年代の大西巨人の再発見は、そうした文脈におかれたものでもあったんじゃない。

そういえば、岡和田晃が「早稲田文学」で「「私」と〈怪物〉との距離――藤野可織の〈リアリズム〉」という評論を書いていた。
かつての自然主義やリアリズムが想定していた現実と、
藤野可織や円城塔がリアルだと想定している現実はまったく違うんだけど、
それはどうしてかという問題をベースにして、藤野可織論を書いていた。

単純にいえば、小説を書いている人間が前提にしていた現実というのが、
かつては象徴によって構築された現実だったけど、昨今においてはラカンが言うところの現実界が現実となっている。
藤野可織は明確に現実界の作家なんだよね。
話を戻せば、大西巨人という人は、ずいぶん昔からそうした現実界を生きていた作家だったということだよ。――つづく
0040吾輩は名無しである2020/04/01(水) 14:11:05.97ID:FFAm9Uic
七井コム斎
日本軍コントの優といえばドリフ、いかりやさん素で鬼分隊長だもんね、
言うことを聞かない志村や加トちゃんは生命の抵抗、ちゃんとしてる仲本と何もできない高木ブー、完璧なんだもの
2015年8月28日

千葉雅也『デッドライン』発売
ドリフには日本軍ネタがあった。いかりや長介の父性は軍の暴力性のパロディでもあるわけで、
だからあの笑いの時間は、「先の戦争の後、戦後」を生きているんだという自覚をもたらすものだった。
いま、戦争へのそういう反省的連続性をもたらす大衆文化はどこにあるのだろう。
2020年3月30日

takao
志村けんのコメディから、幼児性・猥雑さ・倒錯・性癖を奪い取ってはならない。
劇中、なぜ志村が旧日本軍の劇画たるいかりや長介に反抗し、硬直した構造を壊していたのか、
その意味がわからなくなる(しかし、荒井注の時代からドリフにはそういった要素は胚胎していた)。
2020年3月30日
0041吾輩は名無しである2021/09/18(土) 09:24:41.99ID:0xRUliS0
いつか買おうと思いつつ20年経ってしまったが、
とうとう『神聖喜劇』文庫全5巻を買ってしまった
いつ読むか、それが問題だ
数年後に読めればいいが
0042吾輩は名無しである2021/09/26(日) 03:38:52.04ID:hjVrdB/C
神聖喜劇が光文社文庫に入ったのは2002年だから、19年も経ってしまった
0046吾輩は名無しである2022/09/17(土) 12:23:32.01ID:DIyDZz2A
>>45
「死霊」は電子書籍になってるんだもんなあ
「神聖喜劇」「三位一体の神話」も出して欲しい
0050吾輩は名無しである2023/05/28(日) 08:43:17.85ID:6FxDFhOV
大杉重男の大学院ゼミでは『神聖喜劇』を扱っているんだってさ
0052吾輩は名無しである2023/06/17(土) 01:33:26.11ID:EScK24TS
春秋の花 (講談社文芸文庫) 文庫 – 2023/7/12
大西 巨人 (著)

妥協を許さぬ小説や批評の書き手で知られる大西巨人は幼少期より古今東西の詩文を愛好してきた。
成長し老境に至るまで折りに触れ愛唱してきた断章は、
柿本人麻呂、西行、正岡子規、石川啄木、与謝野晶子、斎藤茂吉、斎藤史、松尾芭蕉、西東三鬼、金子兜太、島崎藤村、
三好達治、佐藤春夫、茨木のり子、森鴎外、夏目漱石、樋口一葉、有島武郎、中野重治、小林秀雄、吉本隆明、柄谷行人…と、
万葉の世から現代まで幅広く、また意外性すら湛えて季節毎に丁寧に並べ置かれている。
文学を愛する者として人後に落ちない大西巨人が年月をかけ丹精して選んだ詩文の精髄がここにある。
0054吾輩は名無しである2023/10/01(日) 19:02:01.34ID:4/2ptywH
『神聖喜劇』全5巻 著者:大西巨人 発行所:光文社 各定価:1400円
第一巻 1978年7月5日初版第1刷発行
第二巻 1978年7月5日初版第1刷発行
第三巻 1978年8月15日初版第1刷発行
第四巻 1980年4月25日初版第1刷発行
第五巻 1980年4月25日初版第1刷発行

巨人雑筆
1980年12月19日初版

◆渡部昇一 1980「古語俗解『神聖な義務』」『週刊文春』10月2日号、文藝春秋
◆大西巨人 1980「井蛙雑筆 十七 破廉恥漢渡部昇一の面皮をはぐ」『社会評論』第29号、活動家
集団 思想運動
0055吾輩は名無しである2023/10/02(月) 10:50:28.32ID:uxR1Lnk1
前から気になっていた神聖喜劇を読み始めたんだが
100ページぐらい読んだが全く面白くなく
苦痛になってきたんだけどこのまま我慢して
全巻読む意味はあるだろうか

同時にスピノザのエティカと資本論も読んでるんだが
3つに順位をつけるならどう
有識者の意見を請う
0056吾輩は名無しである2023/10/02(月) 19:00:30.94ID:Jrpw+QZz
>>53
ちょうどKindle50%ポイント還元の対象になってるで

地獄変相奏鳴曲も
0059吾輩は名無しである2023/10/05(木) 08:29:55.60ID:y9/D7RMT
 識者ではないけど(笑)活字で退屈なら初めはイラストor漫画版でもいいん
じゃないの?
マンガで読んで面白そうな箇所は活字でも読むとか。以下はいずれもamazonで
購入可能。

資本論 (FOR BEGINNERSシリーズ イラスト版オリジナル 17)
マンガでわかる! 100分de名著 マルクス「資本論」に脱成長のヒントを学ぶ
(マンガでわかる!100分de名著) 監修:斎藤幸平
神聖喜劇 (幻冬舎単行本)全6冊 作画:岩田和博
0060吾輩は名無しである2023/10/05(木) 19:08:20.23ID:kXR9i4On
親切にありがとうございます
そういえば以前その神聖喜劇の漫画を読もうとして
それさえも挫折したことを思い出しました
漫画でさえ読めないとなると根本的にあっていないのかもしれません
もうちょっと読んでダメなら諦めようと思います
0061吾輩は名無しである2023/10/05(木) 21:49:58.26ID:y9/D7RMT
 ちなみにマルクスの生涯と思想を読むイラストだと富士書房から出た
『喧嘩屋マルクス』というのが面白かった。マンガで生涯のエポックや思想的
背景とか、思想的成立を面白おかしく解説してて著者の遊び心がある。
読みやすい。イラストが多くてマンガチック。これもamazonで購入可能。

喧嘩屋マルクス (エコノミスト・シリーズ 6) 著:ナガイケイ イラスト:
カーフ・ウェスト
0062吾輩は名無しである2023/10/05(木) 21:50:25.78ID:y9/D7RMT
 ちなみにマルクスの生涯と思想を読むイラストだと富士書房から出た
『喧嘩屋マルクス』というのが面白かった。マンガで生涯のエポックや思想的
背景とか、思想的成立を面白おかしく解説してて著者の遊び心がある。
読みやすい。イラストが多くてマンガチック。これもamazonで購入可能。

喧嘩屋マルクス (エコノミスト・シリーズ 6) 著:ナガイケイ イラスト:
カーフ・ウェスト
0063吾輩は名無しである2023/10/09(月) 01:30:05.88ID:TRLErtgh
埴谷雄高『定本 死霊』講談社、1976年4月22日。

大西巨人『神聖喜劇』(全五巻)光文社 1978年7月〜1980年4月

埴谷雄高『死霊』 六章 愁いの王、講談社、1981年9月8日。

埴谷雄高『死霊』 九章、講談社、1995年12月20日。
0064吾輩は名無しである2023/10/17(火) 11:42:06.20ID:sNk3IBZM
ストーリーや内容だけ知りたいんだったら漫画でもいいかもしれんが
俺は大西さんのあの硬質で精密な文章・文体自体が好きなので
当然のことながら小説じゃなきゃ駄目なんだよな
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