>>155
普遍性というのは、状況を離れることはできない。

たとえば、石原慎太郎の作品は、現在では読む人が多くはないとしても、文学作品として、十分に高い評価ができる。
その時代の、新たな精神の息吹を見事に描き出した。
評価が下がることはない。

売れるか売れないか、自分にとって面白いかつまらないか、という基準で評価をするのはもちろん自由だ。
しかし、それを基準とするなら、読者の数だけの評価が存在して、一般的な評価というものはなくなる。

ちなみに、陳腐という言葉を使うなら、ギリシャ神話もシェイクスピアも、ものすごく陳腐だということにも気が付かないといけない。