>>254
大江は日本語の可能性を拡げたんだよね。
漢文と日常会話の混交で出来上がっていた日本の小説の文体を、なんとか先進国並みの表現を可能にする文体にまで引き上げた。
狭い島国日本の文体が、少しでも世界に通用する文体になれたのは、大江の功績だろう。

文体が矮小だと精神の矮小をもたらす場合が多いし、文体が大らかに拡張されていれば、精神もまた自由になれることが多い。