「政治少年死す」、半世紀超え全集収録 大江健三郎さん、幻の小説
6/10(土) 11:30配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170610-00000012-asahik-ent

ノーベル文学賞作家大江健三郎さんが半世紀前に発表したが、
一度も書籍化されなかった小説「政治少年死す」が、来夏刊行開始の『大江健三郎全小説』に収められることになった。
小説はいかにして“幻”になったか。また、今読む意味とは――。
「政治少年死す」は1961年1月、文芸誌「文学界」2月号に掲載された。
前年に起きた浅沼稲次郎社会党委員長の刺殺事件を題材に、17歳の右翼少年を描いた。20代半ばの作品だ。
発表後、右翼団体から度重なる抗議を受け、「文学界」は、翌月号に関係者へのおわびを掲載、作品は未刊行に。
同じ61年2月には右翼の少年が中央公論社社長宅を襲った「風流夢譚(むたん)事件」が起き、
言論・出版界に萎縮ムードが広がった。……