うーん。
それは私も考えたけど老年になってあの長い三部作を書いてるからなあ。

「裸のランチ」のつくりかたはバロウズや周囲の証言もあるからざっくりと予想できます。
あそこに書かれてあるのは思い出と理想と憎悪ですよね。
思い出は麻薬を求めてうろつく「おれ」の話。大体がうまくやる都合のいい話。
理想は、便道とか発散とかア・ジェイのパート。
憎悪はその他のやつかな。
たぶんそれらを先のことを考えずにどんどん書いていってできた膨大な原稿がまずあったはずです。
それを適当かつ意味深に削って強引に繋げたりしてシェイプ・アップしたのが「裸のランチ」の成り立ちじゃないでしょうか。
だから体力はけっこうあったと思うんです。
それに全体として繋がってる感があるのも材料をミックスしてるからだと思います。

ただ問題は章です。独立した章として読んでも、小説的ルールを破っているにもかかわらず、それなりの読み物になっています。なぜでしょう?