「いっさいは大海のようなものであって、ことごとく相合流し相接触しているがゆえに、一端に触れれば他の一端に、
世界の果てまでも反響するのである」

「この地上においては、多くのものが人間から隠されているが、その代わりわれわれは他の世界−天上のより高い
世界と生ける連結関係を有しているところの、神秘的な尊い感覚が与えられている。それに、われわれの思想、感
情の根源はこの地にはなくして、他の世界に存するのである。哲学者が事物の本質をこの世で理解することは
不可能だというのは、これがためである。神は種を他界より取ってこの地上にまき、おのれの園を作り上げられた
のである。そして人間の内部にあるこの感情が衰えるか、それともまったく滅びるかしたならば、その人の内部に
成長したものも死滅する。そのときは人生にたいして冷淡な心持になり、はては人生を憎むようにさえなる」
ゾシマ
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僕 の 大事 な 大事 な、 なつかしい、 喜び を 与え て くれる おかあさん、
そう な ん だ よ、ほんとう に 人間 は だれ でも いろんな 人 や いろんな こと で すべて の 人 にたいして 罪
を 持っ て いる ん だ よ。 僕 は これ を どう 説明 し たら いい のか わから ない ん だ けど、 そう に ちがい ない
という こと は、 胸 が 苦しく なる くらい 感じ て いる ん だ。 それなのに、 いったい どうして 僕 たち は こう やっ
て なん にも 知ら ず に、 腹 など たて ながら 暮らし て き た ん だろ う ね?」