>>445
アリョーシャ。おれは生きたい。
だから、論理にそむいても、生活するだけの話だ。

たとえものの秩序を信じなくとも、僕にとっちゃ春に芽を出したばかりの、ねばっこい
若葉が尊いんだ。るり色の空が尊いんだ。

ときどきなんのためともわからないで好きになるだれかれの人間が尊いんだ。

そうして、今ではとうから意義を失っているけれど、古い追憶から感情だけで敬意をはらっているような、ある種の功名が尊いのだ。

(イワンカラマーゾフ、ひと呼吸でしゃべる)