ここには宗派を超えた教えが書かれていると感じる。

キリスト教らしい「愛」「ゆるし」という言葉が頻出するが、そうした表面をとりのぞけば、仏教の偉大な宗教家の教えとその比喩に共通している。

次の部分は「自殺について」
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しかし地上において われとわが身をほろぼしたものは気の毒である。

まことに自殺者は気の毒である ! これより不幸な者はほかにないと余は思う。

彼らのために神を祈るは罪悪である、と人は言う。

そうして、教会も表面的には彼らを破門するようなぐあいである。

けれども、余は心の奥で、彼らのためにも祈ることができると考えている。

キリストも決して愛をとがめて、怒られるわけはなかろう。

余は自白するが、こういう人々のために一生涯、心のなかで祈っていた、今でも日ごと祈っている。

(米川駅)