三島の文章のスタイルと言うと、僕は寺田透の有名な批評を思い出す。
「どんな死でもあれ、死は一種の事務的な手続きである」
これは「残された人間にとって」と言わないと意味が通じない。
だが、普通誰であっても死ねば役所その他に対して事務的な手続きを済ませねばならない、というのは当たり前である。
・・・というもの。こういうレトリック(?)に弱い人間もいるのだろうな。