村上春樹「日本の抱える問題に、共通して自己責任の回避があると感じる」

村上春樹は「終戦後、悪かったのは軍閥で、天皇もいいように利用され、国民もみんなだまされて、
ひどい目にあったという考えがある」とし「結局、誰も悪くないということになってしまった」と述べた。
日本人が自ら犠牲者であり被害者という誤った認識の中にいるという説明だ。
村上春樹は「(日本が起こした戦争に)中国人も韓国人も怒っているが、日本人には自分たちが加害者
でもあったという発想が基本的に希薄だし、その傾向はますます強くなっているように思う」と付け加えた。


村上春樹「日本は相手国が納得するまで謝罪すべき」

−歴史認識の問題についてはどう思いますか?
 村上 今、東アジアには大きな地殻変動が起きています。
日本が経済大国で、中国も韓国も途上国という時には、
その関係の中でいろんな問題が抑え込まれていました。
ところが中国、韓国の国力が上がって、その構造が崩れ、
封印されていた問題が噴き出してきている。
相対的に力が低下してきた日本には自信喪失みたいなものがあって、
なかなかそういう展開を率直に受け入れることができない。