三島は小説家がマスコミのスターだった時代の作家だから、作品以外のインタビューや対談や演説も作品への演出的意味合いもあるだろう。
作品が外部世界との関係において成立してるのは当然のことで、作品の演劇化や戯曲の演出、映画化が時代によって激変するのを見れば分かる。
小説はそれ自体で孤立して成立しているのではない。
654の言外が何か知らないが。

三島は戦前戦中は上田秋成の愛読者だった。つまり彼は元は左翼だった。
だが、秋成みたいなゴシックの感覚を基にして長編小説を書くことは三島には無理
だったような。