【コバルト】Cobalt作家になりたい【オレンジ】31 [無断転載禁止]©2ch.net
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■2018年ノベル大賞
■400字詰原稿用紙100枚〜400枚 あらすじ2〜5枚程度
■しめきり:2018年1月10日(当日消印有効、Web投稿の場合は当日23時59分)
※ノベル大賞、ロマン大賞は統合され、年1回のノベル大賞のみとなりました。オレンジ文庫の新人賞と合同です。
■コバルト短編小説新人賞
■400字詰原稿用紙25枚〜30枚
■しめきり:偶数月10日(当日消印有、Web投稿の場合は当日23時59分)
■発表:2/10〆→6月上旬 4/10〆→8月上旬 6/10〆→10月上旬 8/10〆→12月上旬 10/10〆→2月上旬 12/10〆→4月上旬
■備考:入賞すると担当が付いて指導が受けられる(らしい)が、デビューはノベルで。
短編の発表は公式サイトで行われます。サイトの更新日は毎週金曜日。
≪参考URL≫
【webコバルト】http://cobalt.shueisha.co.jp/
【オレンジ文庫公式】http://orangebunko.shueisha.co.jp/
【公式ノベル大賞応募マニュアル】http://orangebunko.shueisha.co.jp/novel-award/outline/manual
※マターリsage進行でお願いします。
※応募要綱は各自確認されたし!応募マニュアルを読めば大体の疑問は解決します。
※企画の話もこちらで。
前スレ【コバルト】Cobalt作家になりたい【オレンジ】30 [無断転載禁止]©2ch.net
http://echo.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1454331017/ 12月の短編、余裕かましてたらもう時間ないことに気付いた ノベルまだ一文字も書いてないや。
いつも早めに準備するぞ!って思うけどできない。
1月入って追い詰められないと書けない。
今年はせめて12月から書きたい。いや、書く! みなさん毎回送ってるの?
そういう人の方が多いのかな
30枚って他にあんまりないし、毎回送ってみようかな >>530
ここじゃなくてラノベ板にあるコバオレ総合スレで質問したほうがいいと思う 10日で300枚とか書けるの?
すごいね
私は全然進まない 今から書くんだけど、プロット上がんばっても150〜200枚以内くらいで収まってしまいそう…
やっぱり枚数あったほうがいいよねこういうのって… こっちは短編書いてるのに、プロット的には短編なのに
イベントでキャラが無駄に動き過ぎて40枚越え中…
推敲でどれだけ削れるかだ >>534
コバではないが、昔どこかのレーベルが(電撃だったかな?)「無駄に長いよりは短くてもまとまっている話の方が良い」と書いていた。 電撃に短編だしたら「まとまりすぎている」って選評に書かれたことあるよ
短いなら短いなりに物語にひねりがないといけないんだってさ
難しい… >>536
ありがとう!
534だけど、プロットをガッチガチに固めてから書くほうだからキャラが動いて枚数が予定以上に増える…みたいなのがあんまないのよね。キャラが動いてくれるのが理想だとは思うんだけど… 191回短編結果出たな
もう一歩のとこに前回の受賞者の名前あるんだがそれはアリなのか…? あくまでその応募作品に対しての評価だから
そういうこともあるんだね 時期的に受賞前に出してたやつはもう一歩まではいくと入選経験ある知人が言ってた。そっから上はいけないようにしてるらしい。当たり前か 書き込んでしまったがこれ本気で過去回探されたらわりと特定されてしまうな…みんな流しといてくれ… 総合スレ、過疎化によりdat落ちしてるな。どうしよ。 短編新人賞の後一歩の作品ってえらい多いけど
一次通過みたいなもん?
あと一歩に入るのもそれなりに大変なの?
初めて書いた小説があと一歩にも入ってなかった
受賞するかと思ってたのに! スレチだったら申し訳ないんだけど、別マの短編小説賞に出した人いる?
なんか出してる層被ってそうだから… >>545
数年前はもう一歩に入って当たり前な雰囲気だったけど、最近はレベルが上がっているきがするよ。
もちろん、もう一歩に入らないと受賞なんてまだまだなんだけどさ。 >>546
めっっっちゃくちゃ出したかったけど学生縛りで出せなかった…
出してる層かぶってそうよね。まだ要項出てないけど氷室冴子青春文学賞?もコバのレジェンドだし出す層かぶりそう >>548
なるほどありがとう
出したんだけどまだ何も連絡がなくてショック受け中
ツイッターで検索しても二人くらいしかいないし、語る場所がなくてさ… >>547
そうですか、ありがとう
とりあえず毎回出すことにしました
てか連投してる人すごいね
名前だしていいのか分からんけど
一回に何作ももう一歩って人がいる
めげないメンタル見習いたい 毎回?ちょっとだけ疑問に思うのは、入選作でイラストつけてもらえる作品とそうでない作品の違いはなんなんだろうということ レーターの力量が試せそうな題材のときに試しに描かせたイラストがつくとか >>551
選考の遅れとかも関係してそう
受賞者のツイッターとかみてるとギリギリに連絡きたとか2か月前に連絡きたとかバラバラだし 2ヶ月前って締め切ってすぐだね
出来レース??
あと、ここの未発表って商業って意味ですか?
なろうとかカクヨムでアップしたのは出していいのかな 投稿中は非表示とかが大抵の場合のお作法だとは思うの 短編の選考は、しおんさんの都合に合わせているとみた。 >>549
新設の賞だからまだなんとも言えないな
電話連絡があるのかないのか、傾向対策も出来ないし 短編、180以前はもう読めないから分かんないんだけど
広義の青春モノってのは変わってないのかな
おっさんやサラリーマンが主人公ってカテ違い?
30枚で随時募集してる賞、ほかにないからさ...... >>559
いいんじゃないかな?
確か前、お坊さんが主人公の話が受賞してたような >>559
私もアリだと思う。
そりゃレーベル的に青春物が多いけど、基本はジャンル不問だし。コバルト短編はそういうとこ懐広いよね。
むしろおっさん主人公読みたいよ!頑張ってぜひ入賞して! >>560>>561
レスありがとう
書いて見ます〜 私も頑張ろう
ところで応募要項のところに書いてある佳作って、最終選考に残ったものを指してるのかな >>563
佳作と最終選考はまったくの別物
最終選考は落選だから副賞のお金は当然貰えないし、編集部からの電話連絡すらないことが多い >>564
賞金が発生しないものは電話連絡無いこともあるって認識でおk? >>566
>>564だけど、あくまでもこれは短編の最終選考で落選した場合の話
ほかの企画のこととかはわからない
でもまわりの投稿者から聞いた話を統合すると
・短編で入選すると事前に電話連絡がくる
・同じく短編の最終選考にて落選した場合にも、事前に励まし(?)の電話連絡がくることがある
・↑しかし事後連絡すらないこともある
・企画で入選すると、サイトでの発表後に電話連絡がくる
って感じだと思う
自分の経験じゃなくって、すべて知人から聞いたはなしだから、あやふやでごめん
あー、はやく自分も入選したい >>568
ID変わっちゃってるけど、566です。詳しくありがとう。
企画って事後連絡なんだ!焦らすね…
早く入選したいなー頑張ろうね 上の方で出てる別マの短編賞にも出してるんだけど、電話連絡なかったわ。辛い…これも事後連絡ならいいんだけど…(明後日発表) 別マのやつ受賞作どんなもんか読んできたんだけど、めちゃくちゃティーンって感じだった…。コバとはちょっと違う「少女」感がある… >>571
分かる。コバルトとはなんか雰囲気が違うね 最近、映画界でも大っぴらにスイーツ(向け)映画っていわれるくらい、若手俳優を使った若い人向けの映画が作られてるから
そっちの原作を狙えるようなのが欲しいんだろうな……と思ってる
あ、受賞作は読んでない >>571
別マLOVESSで検索したらなろうが引っかかったけど、やっぱりコバ短に出してるような子も応募したんだねコレ
最終選考残ったって書いてたけどいかにもコバルト向けな文章だったわ >>567
12月の間に合わなかったわ
次で2作は出したい >>574
コバルト向けだから求められてるものと違いすぎて受賞に至らずという感じかな
もちろん文章が荒削りすぎるというのも理由にあるだろうけど >>575
次は2月だ、がんばろー
自分も2作いくかもしれない... >>571
別マのやつ、最優秀賞も優秀賞も出なかったんだね
コミカライズしますっていう賞なのに第1回から佳作だけって、どんなのを求めてるんだろ 佳作4つと>>574の最終選考のやつ読んできたんだけど、このタイプの違う5作品どれもダメって事じゃよく分からんな
最優秀はまだしも優秀も出ないとは チョコレート間に合うかな…。
ノベルもあるのに、迷走中。 チョコレート間に合うかな…。
ノベルもあるのに、迷走中。 ネット応募初心者に知恵をおさずけ下さい
一太郎でコバ短の原稿書いてるんだけど、書き終わってテキストファイルにした時、ところどころ段落最初の一字下げができてない事があるんだよね
元の原稿(一太郎)では出来てるんだけど
これはテキストファイルに直接修正加えた方がいいの?それとも仕様の問題だからそのままにしておいた方がいい? テキストファイルで送るなら、直接修正すればいいと思うよ
一太郎の仕様なんて先方は知ったこっちゃないのでは? >>584
一太郎のバージョンによるけど、最近のだと自動でインデントがかかる設定になってて、見た目は字下げになっててもスペースが入ってるわけじゃない。
書式設定でインデントだか文字揃えの設定をOFFにすると一太郎上で見えてるだけの字下げは消える。そのあとスペースを入れればOK。
詳しくはヘルプかジャストシステムのFAQ参照。 テキストファイルって推敲しにくくない?横にずらーっと伸びてるからいちいちスクロールしなきゃいけないし 横にずらーっとなるのはメモ帳とかのあんまり機能のない奴だからだよ。
一太郎とかワードなんかのワープロソフト、対応してる高機能テキストエディタではテキストファイル読み込んで体裁整えられるし、縦書き表示もできる。
個人的には画面で読んで推敲構成って苦手だから、印刷して赤ペン持ってやってるなぁ。 >>590
一太郎使ってるんだけどずらーっとなっちゃう
テキストファイル読み込みってどうやるか教えてけろ 表示がアウトラインかエディタになってたりしてない? >>591
入れてはあるがぜんぜん使ってない一太郎2013だと、ファイル読み込んで表示→作業フェーズを基本編集に変更すると文字組を変更できるようになる。
その後ファイル→文書スタイルで一行文字数とか1ページ行数とかを設定。文書スタイルは登録しておくと、別のファイルのときも同じの適用できる。
一度テキストファイル読み込むと、次回開くときは一太郎が前回の設定覚えててくれたかもしれない。
2013以外のバージョンはわからないけど、ファイルを読み込んだ後に文字組を設定するってのは変わらない。
ウェブ投稿するときだけ、テキスト形式で保存するってのもいいと思うけどね。 >>590
それやると向こうは一太郎で開かないから、送った時に体裁バラバラになったりしないの? >>594
テキストファイルにはそもそも書式設定を保存するという機能が存在しない。文字列と改行というごく単純な情報のみ記述されたものがテキストファイル。
だから一太郎でどんな書式設定してようと、選考する人にはその情報は渡らない。選考する人の環境で改めて書式設定をする必要がある。
だから一太郎やワードでどんな書式設定をしてようと、気にする必要はないよ。応募規定の設定で枚数が過不足なければ問題ない。
選考する人は最初から読みやすい書式設定で読み込めるテキストエディタとかテキストリーダー使ってるだろうしねぇ。
そういうことができるソフトはけっこういろいろある。 >>595
へえ、勉強になるなあ
結局書いてる一太郎かWordの方でちゃんと改行など出来てたら問題ないってことかな?
毎回怖くて、一太郎で推敲→テキスト変換→即そのまま送る! ってやっちゃってる >>596
それで問題ないよ。
ちょっと上でも書き込みあった字下げが消えるとか、ルビは使えないからそれがおかしくなることあるから、軽くチェックはした方がいいけど。 >>596
自分は逆にテキストエディタで書いて、チェックだけ一太郎使ってる
同音とかゆらぎチェックは、なかなか頼りになる ☆ 私たち日本人の、日本国憲法を改正しましょう。現在、
衆議員と参議院の両院で、改憲議員が3分の2を超えております。
『憲法改正国民投票法』、でググってみてください。国会の発議は
すでに可能です。平和は勝ち取るものです。お願い致します。☆☆ コバ短で、ガッツリじゃないけどベッドシーン入れるとはアウトだと思う? 朝チュンくらい、いいんでね?
どんなシーンでも、物語に必要ならば、どうしたって入るはず
と思う ヤってる最中(こんな表現ですまん…)の描写を詳しくしたらアウトかな
心情描写だけならまだいいのだろうか 女のためのR18、最近エロ描写縛りなくなったじゃん?だから曖昧な表現のやつってコバとどっちに出したらいいのかよくわかんないんだよね
まあ審査員は一緒だけど お好きなようにとかいえない
だって書きたいなら書く以外に理由あるのかよってなもんだ
尻の痣とかホクロが話の鍵になるのなら裸にひん剥く必要あるけど他の表現で代替出来るんじゃん
でも行為描写がないと成立しない物語なら書かない理由ないじゃん
なにより自分が書きたいなら書かない理由もっとないじゃん >>605
書く書かないというより、書くことによって受賞に不利にならないか?ってことだと思うけど ノベル大賞、昨日出してみた
受付番号は300代前半だったけど締め切り直前でどっと増えるのかな
初めてだからすごいドキドキしたw 一太郎なら
縦書き、20字×20行仕様で
1枚の用紙に、横に二つ並べて印字設定
できますか? >>608
一太郎で可能。ワードとか、印刷設定が強力なテキストエディタとかでもたぶん可能。メモ帳とかシンプルテキストみたいな印刷機能が弱いのだとできない。
用紙を横設定で、横並びの2ページの段組にして印刷するか、ページ行数を40行にしてやればいいだけだしね。
どちらの場合でも文字間をできるだけ詰めて行間をけっこう取らないと読みにくくなる。そのため文字サイズは小さめになるよ。
家にプリンタあるなら、設定変えるごとに1枚だけ試し刷りして、読みやすいかどうかチェックしてやればいい。 >>609
なるほど
試してみます
ちょっといまいち上手く設定ができなくて ノベルに投稿する分を書き終えて推敲も終えてあとは出すだけなんですが
web応募を考えてます
章と章の間を改ページしたいときってみなさんどうしてます?
ワードで20×20で組んだものをそのまま.txtにするだけですか?
それとも.txtの状態で章と章の間の改行は一定の行数にするとか
(改ページ)って書いとくとかですか? >>610
印刷設定変更して、毎回印刷しないで、PDFで保存するとかで確認してみるといいかも? 一太郎なら印刷の体裁でPDFに出力できるはず。
>>611
あんまり細かいことは気にしてない。章と章の間は3〜5個空行入れてるだけ。
章ごとに「第○章 タイトル」って章タイトル入れてるから、空行がある程度あれば判別できるしね。枚数超過の危機になるとそこが2行になったりする。
元々テキストエディタで書いてるんで、形式変更はない。ワードからテキスト変換した場合は、投稿前にチェック推奨。字下げが消えてたりするからね。 >>612
ありがとうございます
マニュアルにはワード(のようなソフト)で
原稿用紙と同じように組んだものをそのまま.txtにしろと書いてあって
そのままやると改ページのところが変になるよなぁとずっと思ってましたw
私もテキストエディタでべた書きしてますが
枚数確認のためワードに流すことがあって
その時はスペースにマークが入るようにして編集してます 場違いかもしれないんですが……
はじめてノベル大賞に応募した者です。
WEB応募で最初にエラーになったあと再度挑戦してID取得できたのですが、
心配で同じものをもう一度送ってID取得してしまったんですけど、これって問題アリでしょうか……?泣 向うで何とかしてくれるよ
どーしても気になるならお問い合せだ
ttps://www2.shueisha.co.jp/CGI/cobalt/inquiry/form.cgi 次の短編締め切りまでひと月じゃった…_(┐「ε:)_
途中で止まってる四作くらいのどれかが動き出せば
大丈夫きっと大丈夫... 5つ星のうち5.0一人暮らしのアラサー男女が集った盛岡のアパートを舞台に人生の「さびしさ」と人の「あたたかさ」を丁寧な筆致で描いた秀作。
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R24ZR63WS20FBD/ 集英社が1983年から続けている公募文学賞「ノベル大賞」。
もともとは雑誌「コバルト」の名を冠していたこの文学賞も2017年で48回目。
今回の大賞に選出された新人さんの作品という事で手に取ってみたの
実は既に産業編集センターという出版社が主催している「暮らしの小説大賞」でデビュー済みの方らしい。
物語の舞台は岩手県盛岡市。
盛岡駅から徒歩15分の北上川沿いにある二階建てで大家の住居も含めて4部屋という小さなアパート「花木荘」で
一人暮らしを送るアラサーの男女3人と84歳になる大家のトミが織り成す日々を描いた短編連作形式の作品。 読み終わってしみじみと「良い物読ませてもらったなあ」と思わせてくれた一冊。
決して「劇的な出来事」を描いた作品ではない。
東北のアパートで独り暮らしを送るアラサー男女三人の身に起きたちょっとした出来事が話のメインになっている。
盛岡より更に北の町で独り暮らしを送る老いた父親を自分の部屋に迎える事になった買い物依存症のOL・志村こはく。
不仲な両親の下で唯一自分の味方だった祖母が老人ホームの中で自分に関する記憶を失いつつある事を突き付けられた時計屋・浅野翔。
久しぶりに再会した個性的な性格をした幼馴染に振り回されながらも彼女が抱えていた秘密と不安を知ってしまう美容師・上杉昇平。 彼ら三人に共通するのは親との関係に些か問題を抱えているという点。
母親が結婚した男性がひどく歳が離れた「お爺ちゃん」みたいな年齢であ
父親の経営する店が業績不振で母親と諍いを続けた末に不審な死を遂げてしまっている事であったり、
あるいは植木屋という稼業がありながら息子が美容師の道を選んだことに不平タラタラな父親と反目し合っているなど、
それぞれに親の存在が悩みの種になっているの
アパートで気ままな独り暮らしを送れるほどには自立しているけれども、親との関係や現代特有の対人関係の距離問題もあって
どこかに「さびしさ」を抱えている点で彼ら三人は共通している。
物語はそんな「さびしさ」を抱えた存在であ
物語は第一、二章がこはくと翔の物語、第三、四章が昇平と幼馴染の葵の物語という形で大きく二つに分けられている。
大きなテーマとしてはアラサー男女三人が抱え続けてきた親との間の問題を乗り越えて、親に反発する「子」という存在から
共に人生を歩むパートナーを見付けて本当の意味で自立し、自分の人生を歩み始める時期を描いた物語と言っても良いか こう書くとひどく真面目くさった作品の様に思われるかもしれないが、これで中々にユーモアが込められているのであ
特に第一章の買い物異存に陥ったOLこはくの部屋の中の描写なんかは余りの惨状に「おお…もう…」と言葉を失う。
買ったは良いが開封すらしていない商品ケースの間を「たっぷり肥ったカブトムシのメス」みたいな生き物がカサカサ動き回り、
父親が来るという事で大家のトミが片付けの助っ人として呼んだ翔がその有様を見て固まる所など苦笑必至のひどいもの。
(しかも、こはく自身は「決して自分の住んでいる所は「汚部屋」ではないと言い切り、「カブトムシのメス」は
未開封のクッキー缶でプチンと潰してティッシュでポイッと片付けて平然としてる所で再び「おお…もう…」となるか
キャラクターが個性的で、なおかつ非常に活き活きと描かれているのも大きな特徴。
特に後半、第三・四章で描かれる昇平と葵の物語においては久しぶりの再会を通じて昇平を振り回す葵の人物造形が奥深い。
幼馴染の「ショーへーちゃん」に美容師への道を決意させた小学校以来の再会を果たしたと思ったら、無農薬主義を振りかざすわ、
猫を押し付けてくるわ、一緒に飲みに行ってグデングデンに酔っぱらってしまうわと傍若無人もいい所なの
その明るさが強調されているからこそ、ひとりぼっちで生きている女性の抱えてきた
「どうしようもなく上手くいかない事だらけの人生と自分の身体さえ信用できない不安」が明かされた時の落差が大きい。 葵との関係の中でアパートのアラサー組の中では一番人間的に未熟というか幼さが残っていた昇平が
父母との関係を見直し、自分と葵の人生を始める様子を描いた第四章はまさに「脱皮の季節」の物語として描かれている。
(難物と思っていた父親ではなく、葵の抱えている問題を知った母親の方がラスボスになる展開が実にリアルだ!)
そういう意味で花木荘というアパートはアラサーという年代を迎えるまで本当の意味で大人になり切れていなかった男女が
「さなぎ」という時期を過ごす繭の様な物だったのかもしれないと思わされた。
そんな彼らを口は悪いながらもアパートの前で焼きおにぎりを焼きながら温かく見守り続けてきた
大家のトミのキャラクターがまた素晴らしい。
さんざん悪態を突きながらも本当に必要な時には手を貸すことを惜しまないし、
ここぞというタイミングで一番必要な言葉を口にする姿はまさに「グランドマザー」とでも称するべきか。 東北の風が感じられる様な季節の移ろいを丁寧な描写で描き、人生の転機を迎えた男女三人の姿を追いかけた秀作。
まさに伝統ある文学賞の大賞に選ばれるに相応しい「読むべき一冊」。 5つ星のうち5.0一人暮らしのアラサー男女が集った盛岡のアパートを舞台に人生の「さびしさ」と人の「あたたかさ」を丁寧な筆致で描いた秀作。
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R24ZR63WS20FBD/
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