そこまで考え、ふとレイはもし自分がこのエルジィンという世界に来るようなことがなく、ごく普通の高校を卒業していた場合どうしたかと考える。
 大学に進学……元々勉強に興味はないが、何年か学生をやっていられるという意味ではありだろう。大卒の資格というのは、何だかんだと田舎では大きい。
 地元企業に就職……自分の性格を考えると、とんな仕事が向いているのかは分からない。本好きだから書店の店員はありか? それとも、実家の農業を継ぐか。
 ともあれ、レイには東京に出るという思いはあまりなかった。
 地元で夏にやる祭りですら人混みに酔うことがあるのに、TV等で見る東京に行けば確実にやっていけないという妙な自信があった為だ。

天帝が自己紹介してるぞw