ある国で宮廷占星術師の採用試験がありました。最終候補二人に王様は問いました。
「そなたらの占いは、読み違えさえなければ必ず当たる物なのか?」

候補A曰く
「そのとおりです。運命自体は決まっているので正しく読めば必ず当たります」
候補B曰く
「そうでもありません。例えば王様の敵に助言する占い師がいれば、予兆が示す
 運命の読み合いになります。そのあたりは参謀と大差有りません」

王様は候補Bを採用しました。Aの方が優れた占い師ではないかと問う臣下に王様は言いました。
「そうかもしれん。だがAの言う事を聞こうが聞くまいが、余の運命は変わらないのだろう?」


全ては最初から決まっているなんて、イラつく設定の極致ではなかろうか。