『人外転生した俺が、神で魔王で人類支配』
転生したらしゃべる動物で、手も足もでないけど尻尾は自在に使えた。
そこはやたらと気候の良く食べられる植物に溢れた場所だけど、周囲は荒野。
石器も服もない原始人のつがいを見つけたので会話するが、連中は身体は大人で頭脳は子供。
とあるチートアイテムを発見して、俺の頭脳が冴え渡り朧気にしか憶えてない現代知識もはっきりと思い出せるようになった。
チートアイテムを原始人二人に使って知能を高めると、大人の頭脳(ただし無知)になる。
いろいろとサバイバル系の知識を教えて原始人一家は繁栄するが、周囲の植物・動物が枯渇を始める。
慌てて農耕と牧畜や土壌改良・灌漑などを教えると、子供のうち長男は農業、次男は牧畜を習得する。
(中略)
「我々ハ宇宙人ダ。コノ惑星デ実験ヲシテイタノダガ、オ前トイウ異分子ノセイデ失敗シタ。
 オ前トイウ要素ヲ加エタ別ノ実験ニ切リ替エルノデ、責任持ッテ最後マデ原始人ノ指導ヲシロ」
こうして俺は宇宙人に半ば強制的に指導役に任じられ、それに便利なように改造されてしまった。
前肢は移動に便利なように翼になり、後肢は移動兼手として使えるようになって、無限の寿命と生存に便利な強靭で大きな肉体を得た。
宇宙人達は、こういう原始人達のコロニーを幾つか作っており、それらへの文明伝授も命じられた。
乗りかかった船だし、原始人達に愛着ができてた俺は遠くのコロニーにも指導をするようになる。
(中略)
やがて俺は「創世の竜」と呼ばれる神様扱いをされるようになった。
(中略)
神様扱いを良い事に、チートアイテムで良くなった頭で宗教を作り、思想指導を行って効率的で平和な社会を作る。
こうして俺は、人類の上に君臨するようになった。
(中略)
充分人類が発達したので人里離れた所へ引退するが、時々様子をみて戦争だの悪政だのは諫めに行く。
たまに訪れる学者系には科学知識等のアドバイスをし、宗教家や勇者気取りは適当にあしらって追い返す。
いつの日にか、宇宙人達の命じた課題「人類の手による惑星国家樹立と宇宙進出」が成就する事を祈りつつ待ち続ける。