>>484
(´・ω・`) ラノベ系の新人賞ですよね?

文章は良いのですが、着想や構成に問題があります
そもそもホラーというジャンルがラノベでわりとアウェイなのに
その上オムニバス的に別の話を並べるのは力が分散して不利です

でもそれは置いておいて冒頭を見るとまず
「赫い目の女」というネタはとても良いです
イメージが湧くし、ホラーのジャンルに合うネタです

しかし読み進めていくと空振りになることが分かります
「赫い目の女はいませんでした」っていうオチで
ガッカリした読者が、後で「人食い人形の館」という
ネタを見ても、もう怖くもなんともないわけです

ホラーというジャンルでは、状況や文脈を積み重ねていくことで
初めて恐怖を演出できるようになります

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と言いますが
逆に言えば積み重ねの効果で、枯れ尾花すら幽霊に見せられる

だから、一話の赫い目の女のオチは(現実ではそんなもんでしょうが)
その恐怖の積み重ねをリセットしてしまう点で、非常にもったいない


それから日常の描写をかなり混ぜてますが
中途半端になるから、こんなに要らない気がします

もちろん最初から最後までバケモノや殺人鬼から
逃げ回ったり戦ったりするのでは疲れますが
アクションの合間に謎解き要素を入れるといいです

ホラーとサスペンスは相性が良いというか
ラノベではサスペンスがメインになりがち

理由はいろいろありますがひとつには
映像作品のような画面と音の演出ができないから
謎で惹きつけることが有効だということです

それでいうと本作はサスペンス要素が弱いです
オムニバスならなおさら、軸になる謎が欲しいです


もし私が自由に設定できる前提なら
ほぼ最初から最後まで「赫い目の女」を中心に据えます
『リング』のほとんどが「貞子」の話であったように

そして「人食い人形の館」を主な舞台にしますかね
外界と隔離されたクローズドサークルにするのは
ホラーの文脈に限定するのに都合がよいです

仲間がひとりずつ殺されていく中
主人公は赫い目の女と館の謎を解いていき
最後は外へ脱出して、館は炎上みたいな

もちろんありがちな話なので、そこからさらにヒネリは必要でしょうけど
少なくとも力が分散しない分、今より有利にはなるかも
というか私ならそもそも、同じホラーでも「デスゲーム」のような
新しいアイディアを出せるジャンルで勝負したいですかね