>>485
……結局、赫い目の女はマネキンだったん? てっきりそれを軸にして展開していくのかと思ってたから肩透かし
エキセントリックな人殺しの先輩もいいけど、主題がぶれてる感じは否めない
不審者の話が伏線としても、殺人鬼の登場も唐突で脈絡がない。おまけにすぐ退場しちゃったせいで、一発屋的な印象を受ける
一話目のメイン・中心となるホラー要素が何なのか、が決まってない感じ。赫い目の女はオカルトなのに、殺人鬼は生きた人間だし

短編なんだから、一つのテーマを掘り下げてく方式のが良いと思う
限られた字数であれもこれもと手を伸ばしても、どれも薄っぺらくなってオケラの七つ芸になっちゃう
それに現実に足を引っ張られてるような感じがある。フィクションなんだから別にリアルじゃなくてもいい
リアリティは必要だけど、ホラーなんだからオカルト要素を全面に出したっていいんだよ

例えば一話では、「赫い目の女」にまつわる、不気味な事件が起きる
主人公の身近なところで、行方不明や変死者まで出る。そして主人公が実際に、「赫い目の女」を目撃してしまう
主人公の周りで次々と起きる怪奇現象。命の危機を感じ、それを解決するために、霊感を持つ先輩と共に「館」に足を踏み入れ、二話目が始まる……
みたいな感じでもありなんじゃないかな。今適当に思いついたテンプレ的プロットだけど

文章に硬さ……というか、こなれてない感じが多少ある。趣味のネット小説レベルなら十分だとは思うけど、賞を狙うんならもっと注意深く
以下、細かいけど目に付いた一部

>ぼくは微睡みから醒めた。
この文が唐突すぎる。下に「眠たい午後の教室」ってあるんだから、削っちゃってもいいと思う
というか「眠たい」と「主人公が寝ていた事」は微妙に矛盾する。眠たいって事は一応は起きてたって事だから

>それなりに品行方正に見える得な性分をしている。
「性分」は生まれつきの性質って意味だけど、「捻くれた性分」みたいに性格を表す言葉だから、ニュアンスが違う
ここは「それなりに品行方正に見えるのだこいつは。」くらいでいいんでない

>ぼくは彼女のためだけに命を続けてきた。
命を続ける、って表現にちょい違和感。命を保ち続けてきた、なら分かるけど。伏線?

>間近でこいつの破顔を見るのは久しぶりだった。整った顔をしているのに、とにかく残念な奴だと、この頃はとみに思う。
破顔するところを見る、じゃないかな。破顔だと文法的におかしくない?
「とみに」は「急に、にわかに」って意味だから変。「つくづく」でええじゃろ

>見慣れた非日常的な光景は、ものの三分もかからずに終わると、体育館裏はいつも通りの静寂に戻った。
→見慣れてしまった非日常的な光景は、ものの三分もかからずに終わり、体育館裏はいつも通りの静寂を取り戻した。
違和感があったから、↑の方が自然かなー、と思う

>「ゆうくんに見られちゃったね。はずかしいな」
>学校を出て駅まで向かう道すがらだった。
言葉が抜けてる。この後に「綾乃先輩がはにかみながら、そんな事を言ったのは。」くらいは必要

>疾く疾く人口に膾炙すれば、やがて物語は生き続けて、もはや絶えることが無い。
「疾く疾く」は「大急ぎで」って意味だから、意味が通らない。「人口に膾炙し、完全に定着してしまえば〜」でいい

>わくばらに
わくらばに、かな? どっちにしろ、一般的じゃない言葉は避けた方が良いよ。通じんから

>華ちゃんは笑顔で、
文が抜けてる。「華ちゃんは笑顔で、勢いよく手を上げながら言った。」くらいはいる

>断トツで学年トップ
断トツは断然トップの略だから、意味が重複してる

一般的に、ひらがなにすると柔らかい印象になり、漢字になると固くなる
同性の友人からは「優」、異性の先輩からは「ゆうくん」でも良かったんでない
あと、字下げのない地の文が結構あるのが気になる。わざとでないんなら気を付けた方がいい

お望みのようだったから厳しめにしたけど、文章を書く大変さは少しは知ってるつもり。まあ二次しか書いたことないんだけど
とにかく、めげずにがんばれ