「ほう、もっと確実な手段か。それは気になるな。是非教えて欲しいものだ」
「簡単なことですよ。継承の祭壇を利用して貴方が不老になれば、それで全てが解決です」
『っ!?』

 レイの言葉は完全に予想外だったのか、ケレベル公爵だけではなくアルカディアまでもが一瞬息を呑み……
どのような行為をすることを勧められているのかを理解すると、アルカディアの頬が先程のエレーナに負けない程に赤く染まっていく。

「それはどういうことか、わかって言ってるの?」

黙っていられなかったアルカディアがレイに問いただした。
だがレイはもはや敬語を使う素振りすら見せず、平然と言葉を返した。

「当然だろう。継承の祭壇で適当な魔物の力でも取り込み、その身を不死に近くする。
それの何が問題だ?公爵が人間をやめたからといって、何か不都合でもあるのか?
エレーナは既に人ではないだろう。娘だけ人外に変えておいて自分はそのままか?
お前が永遠に現役ならば、もう後継ぎの問題に悩まされずにすむだろう。
一刻も早く魔物と同化することだ。それが俺の考える最善の方法だな」

「この汚らわしい山猿を早くここからつまみ出して!」