>>183
おちんちんは最後にニャーと鳴いた気がした。
気のせいかもしれない。むしろ泣いていたの僕だ。
それは悲しみの涙ではない。新しい門出を踏み出す喜びの涙だ。
もう迷うことはない。僕はおちんちんという呪縛から解かれたのだ。
おちんちんという苦しみ、おちんちんという性別的記号から解き放たれた。
踏み出す足は、まさしくはじめの一歩だ。
心なしか、冷たいフローリングの床を踏む感触がいつもと違う気がする。
これが進化の興奮だと気づいたのは、もっとあとになってからだった。