>>859

ひどい言いようになっちゃうんですけど、一言で言えば「読めない」。
ドキュメンタリー風にしようとしてN子、Y子、O絵、H菜、F実等のネーミングにしたんでしょうか。
一人称の語り口などの文体で効果は出ていません。あえて喩えるなら日記風でしょうか。

最も問題なのは文章作品ですから名前がキャラの最大の記号であるのに、覚えにくいことです。
ラノベなどでしばしば変わった名前が用いられるのは、コミックのキャラの顔に該当するものだからです。
文章作品ならば、特徴的で被らない名前なら憶えやすい(ついでにキャラ特有の言い方特徴も持たせたりする)。

読んで分かるためには、覚えていられるものでなければなりません。かつ読者は覚えようとしません。
作品や作者さんを知りたいのではなく、楽しみたいだけですから。決してお勉強みたいなことはしたくない。
そういう読者でも覚えているように書かないと、読了は期待できません。

仮名風ネーミングがデメリットになっている傍証があります。例えば下記の部分。

> そして、O絵、Y子、瘡蓋3人の悲壮な姿を見たY子は、半狂乱になった。
> ついにY子は教室のベランダから飛び降りた。

山場の1つで作者が名前を取り違えてます。飛び降りたのは加害者N子でしょう?
作者ですら混乱している。読者ならなおさらです。「これは誰だっけ?」状態のまま読み進むのは無理です。

物語内容については、これもひどい言いようですが「陳腐」でしょう。作者の愚痴ですから。例えば勧善懲悪になってない。
勧善懲悪ものだと、悪い奴をきちんと悪いと描き、虐げられる弱者で溜め作った上で、悪役を懲らしめてカタルシスです。
御作だと、思いついたことを継ぎ足し継ぎ足しです。悪役の悪事もそうだし、主人公の反撃もそうです。
どちらも、作者の「ついでにこれも入れておこう」が次々に発生してとりとめがありません。

陳腐の主な理由がもう1つあります。何が正しいかを書こうとしています。これはお説教臭くなります。
「こういうことする奴は悪/正義」と定義してしまっていますから。
作者の主張を聞いても楽しめません(むしろ反論・反発が出る恐れがある)。
エンタメで求められるのは正しい結論じゃありません。キャラに沿った結論です。

言い換えれば、気分的な納得です。分かるんじゃなくて分かった気がすることが大事です。
例えば「主人公のやったことは間違ってるんだけど、納得できる」みたいに書けたら成功でしょう。