案の定というか初っ端から「死神(貴方がた)」だの「黒猫(アバズレ)」だのといったルビ芸の嵐なの だけど、これ自体は大昔の「ルナ・ヴァルガー」あたりにも見られたライトノベルでは珍しくない表現なので許容範囲内。ただ、この作品のクセはこれだけに留まらないのであ る。

序盤から気になったのは登場人物名から感じられる世界観の統一感の無さだろうか?主人公は自分を「キャスケット」と名乗っているの だけど、これ自体はフランス語「casquette」であ る。
だから何だと思われるかもしれないが、これが上官の名前となると今度は「フリッツ・ベーゼ(Fritz・Bose?)」とモロにドイツ語由来となり、主人公の顔見知りの軍医はブルースター(Bluestar?)と途端に英語由来となるので正直「なんやこれ?」と目を白黒させる羽目に。