>>693
一章終わりまで読んだ。
文章は描写が足りてない。
シーンが変わったら、いつどこで誰がを先に書きましょう。
大食堂はどんな感じ。机はいくつ、照明は。面接室は。商人の背格好は。
いくらWEB小説でも書き込みがなさすぎだよ。この描写の少なさでも許されるのはギャグコメディぐらい。

ていうか、一話1000字ってのが短すぎる。短いシーンすら3話ぐらいに跨いでる。PV稼ぎなんだろうけど。
シーンの一区切りまでやったほうが話に満足できて読者の食いつきは良くなる。1話2000字〜4000字のほうがいいと思う。


内容。
いきなり奴隷スタートという、不遇な状況から始めているのは良い。共感しやすくなるので。
でもそれだけで終わってしまっている。ずっと状況に流されていってるだけになってる。
不幸が起きた、それに対してどうリアクションするかで主人公かモブキャラなのかが決まります。
つまり「この物語を通して、果たして主人公は○○できるだろうか」を冒頭で示すこと。

というか巻き込まれが2度も発生しているのがよくないのでは。
異世界転生で巻き込まれているのに、さらにさらわれて奴隷にさせられたという二度目の巻き込まれが発生している。
物語の始まりとして、一度目の巻き込まれは当然です。謎の女性に出会うとか、謎の事件に巻き込まれるとか、異世界転生するとか。
でもその次からは、主人公が自ら行動して運命を切り開かなくてはならない。これができると面白くなります。

じゃあこの作品で言えば、ゲームの夢かと思ったら異世界転生した、というのが一つ目の巻き込まれ。
だったら次のシーンは、いきなり奴隷宿舎で始まって「最強ステータスにできたと思ったら奴隷スタートかよ! 絶対に奴隷をやめてやる!」と決意するか。
もしくは森の中でスタートして必死で生きる方法を模索。街へ出たと思ったら言葉が通じず困り果てる。言葉を学ぶにもお金がかかる。そこへ奴隷だと衣食住を保証されながら言葉や知識を学べると知り、自分から捕まりに行く、とか。

転生後は、主人公から考えて動いて問題を解決していくお話にしましょう。
奴隷と言う立場から解放されたいのか、それとも奴隷だけど最強です、をやりたいのか。
できるだけ早く目的とセントラルクエスチョン「果たして主人公は○○できるだろうか」を出しましょう。

そして目的を叶えるために自分から行動させましょう。
今だと奴隷になったと言う絶体絶命のピンチなのに、困難を乗り越えるための行動を全然していないように見えます。
どこに売られていくかわからないのなら、普通は奴隷として待遇のいいところに入りたいのでは?
そのためにどんな人が買うのか調べるとか、魔法を知るために授業だけじゃなく教官に本を借りに行くとか。出入りの商人に解放奴隷のことや購入者を尋ねるとか。
行動で見せて行かないと楽しめないです。エリーに買われたのも偶然になってしまってる。
エリーに買われるのも必然にしよう。(つまり主人公が数週間前から情報を入手して、エリーに選ばれるための作戦を準備しておく。魔法の勉強や魔力耐性の向上など)
当然その後の魔法もマリオンも砂の王も必然にしないと。

あと、5話で奴隷紋の効果を確かめるためだけに、逃亡を手伝うと言う嫌な奴ムーブをやるのもよくないかな。
主人公の魅力がなくなる。自分勝手な奴には共感できない。主人公に共感できないと作品世界に入って行けず、楽しめなません。
主人公は困ってる人がいたら助けるのが当たり前であり、無実の人を陥れるのはただの悪人。
これが成立するのは、ひどい目に合わせてもいい奴。例えば女の子に暴力振るってたり普段からいじめてきたりするやつ。
読者がムカつくぐらいの悪い奴なら奴隷紋の実験台にするためにやっつけても問題ない。むしろよくやった、と拍手喝采になる。
こういう主人公を嫌な奴に見せない勧善懲悪的なテクニックも使えるようになりましょう。


ああ、そうそう。物語の始まりと終わりは裏表の関係。
冒頭が鬼を退治して妹を救いたい!なら、ラストは鬼を退治して妹を救ったになる。
デスゲームをクリアして現実へ帰るんだ!なら、ラストはラスボス倒して現実に帰れたになる。
この物語の始まりと終わりは? 構成をしっかり考えましょう。
シドフィールドの脚本術とかで三幕構成を学ぶのもいいかも。
そして十万字ぐらいで当初の目標達成して、めでたしめでたしにすると良いです。