2015.12.21

そういえば最近、私が日本銀行の金融緩和策について、
「考え方を変えた」などと、メディアで報じられています。そのことについて、お話ししたいことがあります。

 クルーグマンはかねてより、日本銀行が大胆な金融緩和策を取るべきだと主張してきた。
 が、今年10月、現在の日銀の政策について疑問を呈するようなブログ記事を掲載。
 「心変わりをした」と、一部の海外・国内メディアなどで騒がれている。

私は「心変わり」などしていません。アベノミクスの金融緩和策の強力な支持者です。
そもそも、われわれのような欧米の経済学者が唱え続けてきた政策に、
やっと日本銀行が取り組むようになったのが現実です。

一方で、現在の日銀は、「臆病の罠」という問題に直面していると考えています。
黒田東彦総裁は「2%のインフレ目標」を掲げていますが、実際に2%のインフレ率を達成するには、
私は「4%のインフレ目標」を掲げるべきだと考えます。

金融政策で大事なことは、多くの国民に物価が上がるということを信用してもらうことです。
言い換えるならば、4%という大胆な目標を掲げて初めて、2%の物価上昇が実現できるわけです。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46965?page=4