松本美知恵先生は滝昇の父、滝透とは旧知のあいだがらみたいな感じで描かれていた箇所がありましたね。
「音楽というのはいいですね。うそはつけない。いい音はいいと言わざるをえない。お父様もそう言ってらしたと記憶しています」
かつて強豪校だった黄金時代北宇治吹奏楽部の顧問、滝透を知る松本美知恵先生は、
滝透の教え子にして彼の息子滝昇のかつての妻、千尋のことも知っているのかもしれない。
滝透が指揮棒を振り、千尋が現役部員だった当時のことを知る松本美知恵先生は今後、
物語の展開によってはたしかにキーパーソンになりうる。
麗奈はそんなに気になるんなら、美知恵先生に訊いてみたらいいんだよ、
「千尋さんはどんな吹奏楽部員だったんですか?どんな高校生だったんですか?どんな女性(ひと)だったんですか?」