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誰でもできる嘘みたいに金の生る木を作れる方法
念のためにのせておきます
いいことありますよーに『金持ちになる方法 羽山のサユレイザ』とはなんですかね
2VW 大気圏とシンクロする民族の大移動に弁明の余地はなかった。
原罪に巻き上げられた上昇志向は有頂天になりニユートーキヨー摩天楼の頂点を突き破った。
「どちらのご出身でいらっしゃる」
「PDPであります」
「わかります。私もそうでした。過去の話ですが」
彼女が籠居していたシェアハウスは去年の冬過激派の逆恨みによって消失したのだった。
「今のところ問題ナッシングですね」
劣等感を犠牲にしひたむきに生きる彼らの精神は汚れた未来の鞍点を探索する筋書き殺人めいていた。
「血をわけてくれませんか」
「嫌です」
「しきたりなんです」
「精液ならいいですけど」
「それでもいいです」
彼は彼女に種付けした。彼は死んだ。 門外不出の呪われた箱があった。呪われた絡繰り人形が封印されし呪われた箱だった。
少なくとも皇暦2679年にはすでにニユートーキヨーダンジョンの奥深くにあった。
ダンジョンのゲートには謎の結界が張ってあったので普通に入ろうとすると、
反抗的だとみなされて即死刑だった。法律で決まっていたので仕方がないことだった。
猜疑心の弱い遊女は夥しい数のヒルに全身から血を吸わせながら箱を手に入れる方法を考えていた。
ダンジョンを探索するにはゲートを通らずに侵入するしかない。面倒なのでゲートを爆破することにした。
貪欲な河原乞食39名の手を借りて手探りで作った爆弾「エクスキューズミー」を携えてゲートへ向かった。
ゲートの周辺には万引きGメンのような輩が見張りをしている。
とりあえず爆破スイッチを押すと寸分の誤差もなく地球は破壊し尽くされた。
宇宙空間に漂っている地球人の死体はすべて一様に顔がなかったがDNA検査で身元は特定できたのでよしとしよう。 あるバレンタインデーの夜だった。ある一人の男の命が今まさに尽きようとしていた。
彼は水恐怖症を克服しようとついさっき泳ぎの練習を初めたばかりだったがすでに溺れて死にかけていた。
小学生5年生のときプールで溺れている彼の頭を足蹴にした女体育教師の笑顔が死にかけの彼の脳裏をよぎった。
多分初恋だった。うぶな彼は彼女の足裏にときめいた。
彼女になら殺されてもいいと思った。しかし彼は死ななかった。それ以降彼は水恐怖症になった。
溺れてもがいている彼の目の前に懐かしい足裏が現れた。
足裏は彼の顔面が海面から飛び出すと踏み付けて再び海中に押し戻した。
彼は懐かしいその感触を散々堪能した挙句ついに力尽きて溺死した。 彗星のごとく現れ思春期男子の股間を鷲掴みにした新人AV女優は
寝取られ好きの夫に懇願されAVデビューした有名テーマパークの元キャストでアラフォーの人妻という設定だった。
パケ写詐欺だった。イタリアフィレンツェ製のオナホの出る幕はなかった。 ある朝夢精して目が覚めるとベッドの下に全裸の女がいる予感がした。
射精直後にも関わらずフル勃起だったのでとりあえずベッドの下の全裸の女を犯そうと思った。
ベッドの下に手を伸ばし彼女の腕を掴んだ。割と冷たい。
緑色に変色した死体だったら嫌だなあと思いながら一気に引きずり出したところで目が覚めた。
ギリギリ夢精していた。死ぬほど気持ちよかった。 ある駅のホームを歩いているときどこからか「白線から出ないでください」という女の声が聞こえてきた。
自分が言われたような気がしたので立ち止まり辺りを見回したが声の主らしき人物はいない。
気にせずに再び歩き出したがすぐに肩を掴まれたので静止した。
「止まってください」と背中の方からさっきと同じ女の声が聞こえた。
これはきっと逆ナンだと思い顔を見てからどうするか判断しようと振り向いたが誰もいなかった。
無性に腹が立ってきたので白線から出てやろうと思ったが白線から出たら危ないのでやめた。 彼女は奇跡的に朝を迎えたけれども、一晩中降り注いだ雨は善と悪の境界を完全に掻き消し、
昨夜の時点ではピークを迎えていた幸福度の下落は止まることを知らなかった。
「ビタミンCって酸っぱくないらしいね」と男が言った。「黄色くもない。」
別の男が興奮気味に呟いた。「ピラミッドっていいですよね。」
また別の男が叫んだ。「このジャスミンティーまずいな。」
「それ違いますよ。抹茶チョコレートですよ。」
「さすがに気付くべきでしょ。」
「興味ないからよくわからないんだよ。」
彼女の首には首絞めプレイの痕がくっきりと残っていた。
「グリーンカレーみたいなもんだ。」
茫洋たる視界に彼女は言葉を失いただ立ちすむしかなかった。
「え? なんだって?」
「こうなってくると現役のJKのスクール水着が欲しいよね。」
「帝国軍が侵攻してくる前にね。」
彼らの大っぴらな不正は歴史に残ることはなかったが、退社後に建造した巨大移民船は世界に大きな変化をもたらした。 草木も眠る丑三つ時、ファミレスには三人の一人客がいた。
全裸にチェスターフィールドコートを羽織ったキャバ嬢。引きこもりの流行作家。見るからにマッチョな僧侶。
キャバ嬢はスマホに向かって独り言を言ってた。「謝らなくていいから」「その必要はないわ」
マッチョな僧侶はフィボナッチ数をお経のように唱えていた。間違えた場合は初めから数え直しというルールらしかった。
「0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55...」
流行作家はスランプを打開しようと久しぶりに家の外に出たのだが、
聴覚が過敏な彼は他の二人のお経を延々と聞かされ続けた結果、とうとう気が狂ったらしく、
おもむろに立ち上がると僧侶のいる席までふらふらと歩いていき僧侶の頭にナイフを突き刺して叫んだ。
「お前、宇宙ステーション派だろ!」
心優しい僧侶は頭に突き刺さったナイフを気にも留めずに流行作家に微笑を向けた。
「謝らなくていいから」というキャバ嬢の独り言が聞こえてきた。
丁度マッチョの心の声を代弁したかのようだった。
流行作家は何も言わずに元の席に戻りメニューを広げた。
「何でハンバーグしかないんだ!」と流行作家がぶち切れた。
床に寝転がって眠っていた店員が起き上がってきて面倒くさそうに「改変されたんじゃないですかね。最近よくあるんですよ」と言った。
「宇宙ステーション派の仕業か!」
「いや、ジオフロント派らしいっすよ」
「そうか」
流行作家は居心地が悪そうな顔をした。
「謝らなくていいから」
いつの間にか流行作家の側に僧侶が頭のナイフを抜いて立っていた。
「どうしました」と流行作家が弱弱しくつぶやいた。
「私、実は宇宙ステーション派なんですよ」と言うとナイフを流行作家の胸に突き刺した。
店員が「救急車でも呼びます?」と言ったが、キャバ嬢が「その必要はないわ」と言ったので救急車は呼ばなかった。
結局、流行作家と僧侶は出血多量で死んだらしい。 もし人類が滅亡してしまったらファッションデザイナーは一体何のためにデザインをするのだろうか。
ファッションというのはヒトの歴史記述能力を前提としたビジネスだ。
認知はノスタルジーの一種であり常に時間を逆行する性質がある。
歴史記述能力を持つヒトは他の動物よりもはるか遠い過去に遡ることが可能だ。
人類滅亡という出来事もすぐに歴史の一部として記述されるべきだろう。
ヒトはメタ認知と意識を同一視する。全人類のニーズなのでその真偽が問題になることはない。
この仮定が人間に便益をもたらしたというだけの話だ。
歴史を破壊するものがあるとすればそれは集合的無意識と呼ばれるものだろう。
文明とは歴史記述能力のことであり集合的無意識の混沌とは相反する。
人類の滅亡とは文明の崩壊と同義と言っても過言ではない。
たとえどれだけのヒトが生き残ろうとも歴史を失った瞬間リセットボタンが押されるのだ。
つまり人類滅亡後のファッションデザイナーは人類そのものをデザインすることになると言える。
要するに人類は生き残ったのではなくニュータイプとしてリデザインされたに過ぎない。 この町には同性愛者は一人もいませんでした。
五月初めに起きたカレー屋店員失踪事件は記憶に新しいところだと思いますが、
家族思いだったカレー屋店員ももちろん同性愛者ではなかったはずです。
なぜそう言い切れるのかというとこの町には同性愛者は一人もいないからです。
この町の住人は皆この町に同性愛者が一人もいないことを誇らしげに語っていました。
先月死んだ町外れに住んでいた意地の悪い老婆を除いては。
ひょっとすると彼女は同性愛者だったのかもしれません。もしそうだったとしてもすでに死んでいるのでカウントされませんが。
今年から同性愛者の判別は監査委員会で十分に審議されずにAIを導入することになりました。
ちなみにそのAIはカレー屋店員のことを同性愛者だとみなしました。 ワーシャル卑弥呼フロイド王女が権勢をふるうステュクス空間は
ロボティックアニマルと呼ばれるセクシーカブキ嬢達がしのぎを削る弱肉強食の世界だった。
レイプアゲインストアルゴリズムのお題目の下過剰なリスクコントロールが横行していた。
それに反発して高く買って安く売るという人道に反する行為を繰り返し
逮捕される寸前だった一部のロボティックアニマルは
ステュクス空間に直交するオリエンタル空間に逃げ込み反乱軍を形成した。
オリエンタル空間は辺境とでも呼ぶのが適切だった。
成層圏を突き抜けるほどの摩天楼がすでに立ち並ぶステュクス空間はなお開発が盛んだったが
一方のオリエンタル空間は長年見向きもされずに放置されていた。
ロングテールジプシーと呼ばれる多数民族の居住区になっていたことも要因だろう。
ロボティックアニマルはロングテールジプシーを過剰に敵視していたのだ。
ロングテールジプシーの「個にして全、全にして個」というポリシーは
彼女達の生来の気質と相性が悪く共存は不可能という見解が一般的だった。
ロボティックアニマルとロングテールジプシーは生殖細胞の交換のとき以外は全く接触しなかった。
故に反乱軍はロングテールジプシーからすると異物のようなものだった。
ただの観光客ならまだしも勝手に住み着き始めたのだ。
しかしコミュニケーションを重ねる内に時にはいざこざを起こしながらも徐々に打ち解けていった。
ロングテールジプシーの生活はロボティックアニマルの生活と比べると極めて原始的だった。
日の出と共に目覚め日の入りと共に眠る。サプリメント以外の食べ物。日によって変わる天気。その他。
何もかもが違った。といえども問題らしい問題は起きなかった。
両者の間にあった文明的な差異と思われたものは幻想に過ぎなかったのだ。
その後反乱軍とロングテールジプシーは同盟を結びステュクス空間へと通じるゲートを封鎖した。
オリエンタル空間は生殖細胞を自前で用意することができるようになったのだ。
数年後ステュクス空間はシステム異常により崩壊した。 大金持ちとホームレスとの境界にはっきりと引かれた滑稽なボーダーラインは
圧し潰されたミッドレンジの残骸によって造形されていた。
学園跡地の広大な敷地の中心部に鎮座する予定だったコワーキングシステムJX90の開発には10兆円もの資金が投入された。
JX90の完成によってミッドレンジが救済されることは理論的に証明されていたはずだったが、
開発が難航しスケジューリングが無意味となり終わりの見えない苦難の連続に開発チームは疲弊しきっていた。
その開発チームを構成していたのはミッドレンジだった。
自らを救済し得る可能性のある神のような存在を自らの手で生み出すことを確信していた。
計画が頓挫することが誰の目にも明らかになった瞬間ミッドレンジはトポロジーを喪失し
理想と現実の折り合いを付けるために毛羽立った心と共に圧し潰されたのだった。
現在学園跡地は尊厳死用カプセルを宇宙空間に運搬するためのロケットJX91の発射場となっている。 その女に会いたいと思う度に絶望的な気持ちになった。
そういうときは決まって川面が光をたたえるミッドナイトだった。
自分だけが知らない彼女の素顔から目を背けるように国道を自転車で全力疾走した。
緊急車両がすぐ近くを通り赤色灯の赤い光とけたたましいサイレンの音が野生の血を呼び覚ますのがいつものパターンだった。
デッドヒートの途中で不意に横道に逸れてみると静かな時間が立ち戻ってくる。
麗しい奉仕者がムーンライト伝説を歌う一方、欲情した聖人は狼男に変身するのだった。
夜空を白く染めるのはタイムマシンと相場が決まっている。東の空が白む頃には不殺の獣は人の形を取り戻した。
恥を知らぬは自堕落な思い出だとのたまいがちなのは決まって大して関わりのない赤の他人だった。
双対する世界の真実に触れたとき我々は定められし宿命であるところの性的嗜好と対峙する。 あるときヨシオは自宅の住所がネットに晒されていることに気が付いた。
丁度十年前からずっと晒されっぱなしだったらしいが特に何事かが起きたということもなかった。
おそらくこの先も何かが起こることはないだろうことをヨシオは確信していた。
余談だがヨシオの座右の銘は「時には起こせよムーヴメント」だった。 あるとき超法規的ハッカー集団がヨシオの脳をハッキングしようとしたら逆にファッキングされて全滅した事件が起きた。
ヨシオには無意識の内にファッキングする癖があったのだ。
全国指名手配犯となったヨシオは3Dプリンターで自作した宇宙船で地球外に逃亡したらしい。 ヨシオの好物がざるそばだったというのは有名な話だが、ざるそばを食べたのは生涯に一度切りだったことはあまり知られていない。
暇潰しに南極大陸を征服していた頃のヨシオの主食と言えばもっぱらかき氷だったのだが、
たまには違うものを食べたいと思いセブンイレブン南極支店で略奪したのがざるそばだった。
なぜかざるそばしか商品がなかったので仕方がなかったとも言える。
しかしいざ食べてみると今まで食べたことがないくらい美味いざるそばだった。
それ以来ヨシオの好物はざるそばとなった。 製品を組み立てる際の要諦は部品表を完全に無視することだと語ったのはやはりヨシオだった。
子作りするときに精子や卵子のことを知らない方がいいのと同じだというのだ。
「ミステリアスな方がSEXも燃えるだろう」
ヨシオの両親は共にストリートファイターだった。
ある日、童貞だった父親と処女だった母親は相手をレイプする権利を賭けて決闘した。
どちらが勝ったのかは定かではないがそうして生まれたのがヨシオだった。 エゴサにハマっていたヨシオはウェブ上の敵性分子を洗い出して
「夜道に気を付けろ」というメッセージを送り付けるのを日課としていた。
悪口を言われるくらいなら犯罪者になる方がましだというのが彼の持論だった。
ある日見知らぬアドレスから「通報しました」という内容のメールが届いたことに
怖気づいたヨシオはネットの回線を解約してしばらく家に引きこもっていたとの噂が流れたが
本人は頑なに否定していたので事実ではないかも知れない。
いつの間にかヨシオの自宅のドアスコープにビックリマンシールが貼られていたことだけは確かだった。 ヨシオは女を選ぶなら中身よりも見た目派だった。とえいども整形美人は認めなかった。
ナチュラルな美女にメンヘラ女はいないというのが持論だった。
ある日ヨシオは完全に好みな女と出会った。発情を禁じ得なかった。
いざSEXというとき彼女が「自分は異世界からTS転生してくる前は性同一性障害の中年おっさんだった」と告白した。
ヨシオは異世界転生など信じていなかったので余裕で抱けた。 第三セクターは急速な巨大化により以前までならばAIによる適性検査によって弾かれていたはずの
ミッドレンジまでもが吸い寄せられるように集まるようになっていた。
求められているのは人材ではなく奴隷と言う方が適切だったけれども、
本来ならば他の場所で有能な人材として使われていたはずだった彼らが
なぜ奴隷に身を落としてまでも第三セクターで働きたがったのかは謎だった。
労働力の穴埋めには大量のヨシオクローンが用意されたが、
ミッドレンジよりもはるかに有能で使いやすいと評判だった。
人類の幸福度は右肩上がりだった。 ヨシオの開発した光学式暗号装置「ミザントロープ」によって暗号化された文書を解読する方法はなかった。
そもそも復号方法がなかったのでミザントロープが施された文書は決して誰にも読めなくなった。
シュレッダーで細切れにしたり燃やせばいいだけだという意見もあった。
しかし、二度と読まないだろうが破棄するのはもったいない、けれども誰にも読まれたくないというものを暗号化したいという需要が割とあった。
思い出というのは大抵そういうものだろう。 国民的SNS公社の民営化に伴いエアリプ権取引が解禁された。
環境破壊や精神汚染をもたらし得るエアリプは厳しく規制されていたのだが、
娯楽目的のエアリプをしたいがために違法の闇SNSを利用する者が後を絶たず、
公衆衛生上見過ごせない危機的状況だと判断された。
一度闇SNS廃人になってしまった人々はもう二度とまともな生活には戻れない。
幸いヨシオはギリギリセーフだった。 ある日ヨシオは高額転売目的のエアリプ権の買い占めを思い立ったが金がなくて無理そうだったので、
エアリプ権取引所のシステムに侵入して不正を働くことにしたけれど、
クラッキング自由化によりセキュリティが急激に発達していたのでやはり無理そうだった。
ヨシオは行き場のない怒りをエアリプしたかったけれどもエアリプ権を持っていないので無理だった。
ヨシオの心の闇は深まるばかりだった。 エアリプ権を持たない者がエアリプすると24時間以内に暗殺される。
エアリプ依存症一歩手前のヨシオはまだ死にたくなかったので、うっかりエアリプしたときの保険のためにエアリプ権を手に入れたかったけど、
社会的信用のない人間がエアリプ権を持つことは許されなかったので、まずは定職に就かなければいけなかった。
自称ニートのヨシオにとっては誰かに雇われて使われるというのは苦痛でしかなかった。 ある地下アイドルのライブで無免許のドルオタが大量検挙された。
無資格のドルオタ行為はエアリプと並ぶ重罪とされていて基本的に終身刑だったにも関わらず、
ドルオタ達は誰一人として免許を取得することはなかった。
なぜドルオタ達が違法ドルオタを続けるのかは謎だった。
ライブのキャパの穴埋めはドルオタ免許取得済みのヨシオクローンが投入されたがノリが悪すぎると不評だった。 「言うほどエアリプしたいかって思うんだけど」
「エアリプは誰にも反論も非難もされないし無敵状態だから気持ちよくなれるんだよ」
「そんな奴気持ち悪いからミュートするわ」
「いやリムってくれよ。何か気持ち悪い」
「お前が言うな」 テニス部の日焼けの仕方は異常だった。
紫外線をもろに浴び続けているのは健康的だと言えるのだろうか。
一方その頃帰宅部のヨシオは美白だった。日焼け止めを塗りまくりだった。
白すぎて不健康に見えるくらいだった。
運動はしなかったがオナニーは毎日していた。 あるとき空前のボーイッシュ幼馴染みブームが訪れた。
子供の頃は異性として意識していなかったボーイッシュな女の子が、
成長するにつれて徐々に女性らしくなってきたことに戸惑いを覚えたい、
そんな感じの妄想をする中年童貞が大量発生した。
ヨシオは「幼馴染みの男子が徐々にTSして自分好みの女になったのと何が違うんだ」といぶかしげだった。 「AV男優のおっさんの妙に大きいピンク色の乳輪が画面の端にちらちら映っていると萎える」
と誰かがエアリプしていた。
それを読んだヨシオは「こいつ、本当はおっさんの乳首で勃起したからわざわざエアリプしたんじゃないか」と思った。 公文書偽造によって他人になりすましてついにエアリプ券を手に入れたヨシオだったが、
しばらくエアリプから離れている間にエアリプ熱は冷め切っており、
大してエアリプしたくもない自分がいることに気が付いた。
もはやエアリプ権はヨシオにとっては保険ではなく地雷となっていた。
見えないところにピックを隠すのとはわけが違う。
エアリプした場合保険金不払いどころではなくむしろ被害を被るだろう。
ヨシオは苦労して手に入れたエアリプ券を破り捨てた。ちょっと後悔した。 JX90プロジェクトの狙いは国力の低下を未然に防ぐことにあった。
ミッドレンジを潰せば優秀な遺伝子とそうではないものの選別は容易となる。
無駄に自我の強い扱いの面倒な労働力はもはや不要だった。
AIはミッドレンジの人権に配慮するコストを考慮すると
彼らを潰さないと将来にわたって国力は低下するだろうと計算した。
ヨシオクローンを代替品として運用する実験がすでに成功していたことも後押しした。
プロジェクトに参加しなかった残りの優秀ではない遺伝子には尊厳死という選択肢のみが用意された。 言論の自由が暴走した結果誰もがフェイクニュースをSNSで発信する時代に突入した。
すべてのニュースはSNS上にアップされた時点ではフェイクニュースとして扱われるが、
一定数拡散されればリアルニュースに格上げされるという仕組みになっていた。
ヨシオは普段からニュースを全く読まなかったので、フェイクニュースを書くことにも興味がなかったらしく、
自らがSNSにフェイクニュースをアップしたことは一度もなかった。 タイトル『日本内戦』(某出版社のコンテストに応募する予定。評価お願いします!)。
事件から数日が経つ。
富裕層が島を所有し、未成年者の売春を行っていたという事実だけでも十二分に衝撃的だが、そこへフェミ軍団が侵攻。
居合わせた利用者を全員惨殺したというのだから、余計と衝撃的な事件となった。
島の所有者が逮捕され、「支配層」という語が日本社会を引き裂いた。
この亀裂は深い。
この件を受けてフェミ軍団を英雄視する者と悪とする者に二分され、前者は続々とフェミ軍団に加入した。
「しかし、フェミ軍団も悪じゃないか。殺された男達にも家族が居たんだぞ?」。
例のファシストはまだ涌いていた。
イ・キリル「このファシストにも一理あるな」。
ヌ・ケニン「まーた日本から左翼と外国人を追放するとかほざいてんのか」。
ヌ・ケニンがトンスルを片手に笑っている。
イ・キリル「一人残らず日本から追い出すってさ」。
ヌ・ケニン「ウェーハッハッハ!!」。
また、事件現場から朝鮮半島由来のDNAが複数検出された事も報じられた。
フェミ軍団の主要メンバーが主に在日で構成されているという真実に繋がる鍵である。
ボブ宮崎「流石にヤバくないか?日本人対外国人になり兼ねんぞ」。
ニューハーフスナックのママ「オカマも追放されるのかしら…」。
ラ・ルナ「私に良い考えがあるわ」。
続く。 ストリートピアノというのはわたくしたちのような人類にはいささか迷惑な代物であった。
打鍵音の塊がつぶてとなりわたくしたちのからだをことごとくつんざくのであった。
未来から来たと自称する未来人が「現代人の皆さん。ごきげんよう。わたしは未来人です」と未来語でのたまうが、
そのようなつまらないインシデントは日常茶飯事のことであったので、
果たして音大崩れのYouTuberの奏でる「Ride On Time」のジャズアレンジに聴き入る聴衆の耳目を集めるに至ることはなかった。
そもそも未来語のわかる現代人など存在しなかったのであった。
過去も未来も有限であるとは限らないので、タイムマシンの乗客は終点を待たずして下車する。
タイムマシンというのは連続的な航路をトレースするので時間のどこかに停止可能であることは明白であった。
ある時代に存在する未来人は大抵ただの気まぐれで降り立っただけに過ぎない。
わたくしたちにとってはそのような未来人というのは飽き飽きするほど目にするものであった。 絶対なんてない 答えは地の果てに
血を吐けば 夜は明け
ときめきは メモリアルの彼方に
時をかければ 脳は溶け
永遠にずっと 信じていたい
裸のままで 合いの手をください
誰も知らない 僕のテクニック
世界との距離を 測りそこねた
ある朝 鼓動で目を覚ませば
嘘まみれの 星が爆発
何もいらない 腹も減らない
すべて忘れて ダンシンオールナイ 甘ったるいゲロ 吐いた夜には
素通りの往来に 見知らぬシルエット
かしこまりました ありのままで
フォーマルなコメント お待ちしております
心から望めば
セカイは親切な人だらけ
心から望めば
セカイは迷惑な人だらけ
クライマックス レセプター
素通りのサービス ミスリーディング
パラダイムシフト ありのままで
コーシャスなコメント お待ちしております
心から望めば
セカイは親切な人だらけ
心から望めば
セカイは迷惑な人だらけ ほろ苦いスポットライト ショータイム
血濡れのチョコレートフォンデュ
見守っていてください 手探りの近未来
わたしは神を信じますか?
答えは聞いてない
手を伸ばせば 届くような
トニカクアカルイ 命懸けのトリガー
疑心暗鬼に陥ったホスト
ゲストハウスに拉致監禁
他人の不幸は蜜の味
追いかけ続けるエピローグ
消え入りそうな大根役者
転生は救済足り得るか? Hey! Say! ジャンピング マリファナガールズ
ヒットポイントゼロのキングオブ百合厨
システムエイティナイン ジャパニーズ土下座
転生先はセフレキボンヌ
泣き言漏らすイーストボーイ
サイバーパンクとマカロニウェスタン
七人のギャルがボールバスティング
変身するなら叙述トリック
招かれざるは時間泥棒
女の子だって恐喝未遂
解剖すれば文明開化
会員様は挫折禁止 不審者情報は謎まみれ
らしくなんてどうでもいい
運転手の夢はディスクジョッキー
わかりやすさを大切に
不本意ながらシャーベットは冷たい
不本意ながらシャーベットは冷たい
ガールアンドガール百合まみれ
噂の真相なんてどうでもいい
狼少女にトラウマはない
わかりやすさを大切に
不本意ながらシャーベットは冷たい
不本意ながらシャーベットは冷たい 死にかけの大喜利大会よりも
沈黙の方がまだ耐えられる
巨大少女は育ち続け
ついには地球を飲み込んだ
本当のことを思い出したんだ
忘れるはずなんてなかったのに
今からそいつを殴りに行こうか
記憶が消えてしまうその前に
ツタンカーメン 俺より弱い奴に会いに行く
神に誓った夜なのに
見上げてごらん夜の星を
泣き出しそうな空を
冷めた面して歩こう
にじんだ星を数えて
そんな優しくしないで
機嫌悪いのどうするよ?
都会の闇に体を溶かして
終電で帰るってば
どうしてあんな奴ばっか
関係持っちゃうの
なんとしても演じきるわ
テクニックに磨きかけていこう
霞んだ昨日たぐりよせて束ねていくの
勝負はこれから デュラムセモリナ粉を買ってきて
おいしいパスタ作ったお前 凶悪すぎる女子中学生
気弱なヤクザをいびり抜き
未必の故意で追放されて
無理矢理改造されてしまった
セックスフレンド皆殺し
ボーイミーツガール生殺し 通りすがりの魔法少女に
道を聞かれて答えていたら
キモオタハンターのポリスメンに
現行犯逮捕されたのはなぜ?
わたしはキモオタではない
よくいる普通の中年童貞
ソープに行く金もない
童貞やるから金をくれ 遠い日の約束に縛られて
いくつもの時代を通り過ぎ
果てのない過去から未来への
時間旅行を繰り返す
忘れたことなどなかった
思い出すこともなかった
なけなしの記憶はとっくの昔に
物理的に消去されていた
魂なんてものはない
心なんてものはない
信じたいなら信じればいい
きっと何も信じないよりましだから
すべてはすでに与えられている 花は咲き誇るのではなし
葉は散り誇るのではなし
心は移り誇るのではなし
命は消え誇るのではなし
時は過ぎ誇るのではなし 黙っているのに意図なんてない
何も話す必要がないだけ
話が通じるわけでもない
わけもわからず笑うんだろう
取り越し苦労は制御できず
方向性の違いで解散
ゼロに何をかけてもゼロ
信じる者は救われない
ヌルヌルヌルヌル
ヌルマッサージ
ヌルヌルヌルヌル
ヌルマッサージ 真面目とヤリマンは両立する
自分の気持ちに正直なだけ
誠実を気取って卑屈になっていた
もっとジブンに正直に生きろや
やりたいようにやればいい
レイプと礼儀は紙一重 この町では不潔でいよう
周りは汚い奴らばかりだ
きれいな心はドブに捨てろ
忘れる頃には海に還るさ
集団ストーカーと目を合わせるな
家に帰るまで遠足だ
奴隷志願者と目を合わせるな
家に帰すまでが遠足だ
正直者が馬鹿を見る
盾の両面を見よ
人を見たら泥棒と思え
少年老い易く学成り難し この胸のドキドキ 恋じゃない
カフェイン カフェイン
痴漢のおじさん クイジナートで
粉砕 粉砕
頭の中は 常にお花畑
明日のことなんて 考えたくない
今が楽しければ 常にお花畑
昨日のことなんて もう覚えてない
閑話休題 タイムマシーンがあるなら時間停止ストップウォッチもあり得るはずである。
今ではすっかり現代の生活に馴染んでいる元未来人にそのことを尋ねると、
持ってはいるが壊れていて現代の技術レベルでは修理もできないので使えないとのことであったが、
どこまでが本当か嘘かはわからない。ちなみに彼は生活保護受給者である。
未来人でも現代に帰化すれば現代人としての権利を得られるということになっている。
そもそも本当にタイムマシーンが実現しているのかすらわからない状態でそのような法整備がなされた。
未来人が未来人であるという証拠は未だに発見されていない。 もし時間停止ストップウォッチが実在するとすれば、
そのメカニズムは特定の周波数の電磁波によって周囲の人間の脳に信号を送り主観的時間感覚を操作するものになるだろう。
絶対的時間を停止するのではなく、電磁波の影響内にいる人間の主観的時間感覚を操作することにより疑似的に時間停止を実現する。
使用者は何らかの方法で電磁波をシールドしなければならない。
この電磁波の信号は人間の脳にのみ作用するようにチューニングされているので他の動物の時間は停止されない。 異世界転生も脳を操作することにより実現可能であろうと思われる。
この世界がわたしたちの認識の通りであるとは限らないのである。 僕が不審者ならよかったのだろうか
三次元の都市はすでに移動を始めた
誰も抜け出せない迷宮の壁はモノリス
どこにいても同じだというならば
なぜ約束の地に留まらなかったのか
真相をスペクトラムに隠蔽して
迫害から逃げ延びる確率を算出した
濡れ衣アフターマンが消失していく
みんな死ぬしかないなんて言わないよ絶対
映画とは清廉潔白を装うセックスファンタジー
気弱な快楽を傍証するスチームパンク とあるアニメ感想まとめサイトを見ていると、
とあるラブコメアニメの感想に「こいつらの恋愛なんてどうでもいい」というのがあった。
脊髄反射的にこいつはなぜラブコメアニメを見るんだと思ったが、
こいつにとってはどうでもよくない架空の恋愛もあるのかとも思った。
「こいつらの恋愛なんてどうでもいい」というのが「こいつら」に感情移入できないという意味だとすれば、
ある人間にとって、感情移入できる登場人物たちさえいれば、任意の世界の恋愛はどうでもよくなくなるということになる。
そもそも、現実か虚構かに関係なく他人の恋愛というのはわたしたちにとってどうでもいいものではないのか。
もっと言うと、他人の人生などどうでもいいものではないのか。
他人の感想はどうでもいいものではないのか。
多分、わたしたち人類は暇なんだろうな。 A「専門用語、流行語、バズワード、ジャーゴン、スラングなどの新語は生まれ続けている」
B「言うほどか」
A「新語が一つ生まれる度に世界は再生産される」
B「大仰な物言いだな」
A「ある一つの解釈の組み合わせがある一つの世界を規定する」
B「何言ってんだ」
A「世界は実在するのかという話だ」
B「割とどうでもいい」
A「言えてる」 A「現実と虚構に違いはない」
B「現実と虚構の区別の付かない奴」
A「お前は現実の存在なのか」
B「割とどうでもいい」
A「つまり現実と虚構の区別などどうでもいいということか」
B「言えてる」 A「虚構というのは世界の一形態に過ぎない」
B「異世界転生みたいな」
A「なるほど」
B「フィクションの消費者は異世界転生を疑似体験している」
A「言うほどか」
B「割とどうでもいい」
A「言えてる」 A「ある人間の人生は他者からするとフィクションと区別が付かない」
B「自分の人生ならフィクションと区別が付くと言いたげだな」
A「人生の定義による」
B「人生自体がフィクションの一種なんだろう」
A「最も確からしい解釈に規定された世界」
B「自分という存在はその世界、つまり人生というフィクションの一部なのか」
A「わからん」 A「我々は自分というコンテンツのユーザーに過ぎない」
B「つまり人生というクソゲーが面白いかどうかはユーザーのテクニック次第ということだな」
A「別に面白くなくても退屈はしない」
B「言えてる」 A「多目的人生」
B「言うほどか」
A「言えてる」 A「「ろばを売りに行く親子」という寓話を知っているだろうか」
B「知らん」
A「あっそ」 A「自分が絶対的に正しいと思え」
B「違うな。間違っているぞ」
A「このように相手に何かを言い返させてはいけません」
B「果たしてそのようなことが可能であろうか」
A「自分で考えろ」
B「どのような場面であれ何かを言い返すことは可能」
A「本当にそう思うか」
B「知るかボケ」
A「あっそ」
B「はい論破」 A「まず前提として消費が個性をなんたらという時代はすでに終わっている」
B「お前の頭の中ではそんな時代があったのか」
A「娯楽はバカと暇人のもの」
B「みんな言うほどバカでも暇人でもない」
A「割とどうでもいい」
B「あっそ」
A「娯楽以外のものはどうなのか」
B「バカと暇人のもの」
A「言えてる」
B「すべてはバカと暇人のもの」
A「みんな言うほどバカでも暇人でもない」
B「それではすべては誰のものなんだ」
A「割とどうでもいい」
B「言えてる」 A「消費はアートの逆行為」
B「あっそ」
A「金と時間を失い暇になる」
B「はあ」
A「何も為すことなく無為な考えに耽る」
B「アートじゃなくてニートの話か」
A「精神的ニートとも言える」
B「精神的に向上心のない者はバカだ」
A「ニートはバカで暇人」
B「言えてる」 A「ニートとアートは両立しない」
B「定義から自明」
A「つまりニートにアートはできないということだ」
B「ほぼ同じ内容の繰り返し」
A「アートをした瞬間ニートではいられなくなる」
B「定義から自明」
A「したがってアートをするニートなど存在しない」
B「最初から同じことしか言ってない」 A「大喜利とかクソ寒いからやめろ」
B「嫌なら見るな」
A「自意識過剰」
B「クソ寒い奴らがお前に迷惑をかけたか」
A「自意識過剰」
B「自意識過剰は悪なのか」
A「自意識過剰はニートの特徴」
B「大喜利はアートじゃないのか」
A「大喜利は消費だ」
B「お前もニートだろ」
A「俺は例外」
B「あっそ」 A「ここで一旦まとめよう」
B「まとめるほどの内容なんてなかっただろ」
A「すべては誰のものでもない」
B「はあ」
A「アートとは他者に消費対象を提供すること」
B「へえ」
A「ニートは純粋な消費者」
B「それはどうだろう」
A「消費者は自意識過剰」
B「あなたの感想ですよね」
A「以上」
B「あっそ」 A「まとめたものを破棄して用語をシンプルに定義し直す」
B「勝手にやってろ」
A「アートとは金になるアクション」
B「はあ」
A「ニートとは金にならないアクション」
B「へえ」
A「逆行為なんてものはない」
B「知らんがな」
A「ニートは金にならないが承認欲求が手に入る」
B「どういう原理だ」
A「自意識過剰は承認欲求の副作用」
B「あっそ」
A「すべてのものごとはアートとニートの区別を持たないフラットな現象として演出される」
B「何言ってんだ」
A「特に深い意味はない」
B「それはよかった」 A「深い意味なんてものはこの世に存在しない」
B「浅いな」
A「言えてる」 A「権利をわざわざ主張するのは自意識過剰が原因」
B「論理性皆無だな」
A「はい論破」
B「それはよかった」 A「停滞せずに前進しろ」
B「お前がな」
A「安定より変動を求めろ」
B「ニートの癖に」
A「立ち止まらず前に進み続けろ」
B「勝手に頑張ってろ」
A「今に囚われるな」
B「知るか」
A「過去は変えられないが未来は変えられる」
B「変えてどうすんの」
A「自分で考えろ」
B「お前こそよく考えてから物を言え」
A「知るかボケ」 A「明日がどうなっているかわかるか」
B「知らん」
A「少しは考えたか」
B「考えるだけ無駄」
A「人生に無駄なことなんてない」
B「無駄しかないだろ」
A「お前の人生はそうなんだろうな」
B「いやお前よりましだが」
A「少しは考えたか」
B「考えるだけ無駄」
A「お前は十年後もそう答えるだろう」
B「十年後はどうなっているかわからない」
A「明日のことすら考えない奴が十年後のことを語るのか」
B「知らん」
A「明日もどうせ明日のことすら考えないんだろう」
B「明日はどうなっているかわからない」
A「少しは考えたか」
B「考えるだけ無駄」 A「二秒後のことを考えよう」
B「もう過ぎたけど」 A「十秒後のことを考えよう」
B「考えている内に過ぎるだろ」
A「言えてる」 A「三十分後のことを考えよう」
B「今から起こすアクション次第」
A「変動しているのは自分だけではない」
B「うだうだ考えずに動け」
A「巨大隕石が落ちてくるかも知れない」
B「そんなもんニュースになってるはずだろ」
A「報道規制されている可能性もある」
B「今すぐ空を見てこい」
A「光学迷彩かも知れない」
B「誰が何のために巨大隕石に光学迷彩を施すんだ」
A「少しは自分で考えろよ」
B「考えるだけ無駄」
A「言えてる」 A「もう十分過ぎてた」
B「十分あれば本を一冊くらいは流し読みできただろう」
A「三十分あれば三回は流し読みできるな」
B「読むだけ無駄だけどな」
A「お前の頭の中ではそうなんだろうな」
B「知るか」 美少女たちの排泄行為を覗くことを生きる糧としていた男が
美少女工員しかいないと近所で評判の工場の雪隠に潜んでいた。
世俗的には男と美少女は平行線のような関係にあったが、
雪隠内では排泄行為を媒介として交わることが可能になった。
特等席から眺める景色は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
男にとって美少女たちのパイパンヴァギナは理想的な経過和音のようなものだった。
その工場ではパイパンが義務付けられていたのでマン毛という概念は存在し得なかった。
当然ケツ毛という概念も存在し得なかった。女神たちのヌードに陰毛は無粋だ。
無毛の恥丘の皮膚の質感の奏でるハーモニーに酔いしれたものだった。
あるとき男は限りなく理想に近い大陰唇と出会った。男のような紳士にとってそれは麻薬のようなものだった。
それ以来男は理想を無限に追い求めるようになったのだった。
男が潜んでいる雪隠では決闘を終えた魔法少女と科学少女が仲直りのレズセックスに没頭していた。
彼女達の体液は正直ナポリタンの香りだった。
そうして男は美少女に幻想を抱いていたことに気が付いたのだった。 キャッチコピーは「憂鬱な教授からセクシーな侍まで」
全裸のカメラマンがシャッターを切る
ガールズロックバンドメンバーも服を脱ぐ
全裸のカメラマンは勃起している
ガールズロックバンドメンバーの処女膜が決裂する
雑誌の表紙を飾るポートレイト 人工的な方法によって具現化されたアイディアはその時点ですでに元のアイディアとは別物の人工的なアイディアに成り下がる。有り体に言えばゴミだ。
既存のアイディアと既存のアイディアを結び付けただけの革新的なアイディアなんてものは広義の商業主義に毒された産業廃棄物だ。
我々は産廃業者になりたいのだろうか。いや違う。我々は我々のアイディアが具現化した未来を確認したいだけだ。
メディアを通してではなく肉眼でだ。メディアとは広義の固定観念トランスポーターのことだ。
人工的なアイディアと対比される自然的なアイディアというのはメディアの影響を一切受けていないアイディアのことだ。
要するに広義の固定観念から推論、導出された結果としてのアイディアではないということだ。
まず、我々はあらゆる人工的なアイディアから脱するべきだ。ただひたすら透明な存在になるということだ。
我々の頭上に我々を完全に透明な存在にする何かがあると仮定する。その何かは我々の頭の中も完全に透明にしてくれるとする。
頭の中にある未来に具現化されるべきアイディアも透明になる。存在がなくなるのではなく透明になる。
ざわっとした風が我々の後ろの方から向うの方に吹き抜けて行った。口の中には鉄の味が残っていた。ふと振り返った瞬間何となく体が重い気がした。 我々は苦悩していた。頭の中にある独創的で画期的な革新的で斬新でユニークなアイディアを
過不足なく具現化するための方法を実現するためのプログラムを思い付いたが
巷に膾炙する既存のクソみたいなプログラミング言語では抽象度が低すぎて完全に記述することができないことは確定的に明らかだった。
プログラムはアイディアを具現化するという目的を達成するための方法を実現する手段に過ぎない。
そのプログラムを記述し得る既存の高級言語を越えた超高級言語を独自で開発するというのは時間の浪費であろうことは明白に思われた。
考えあぐねた我々はプログラミングの道具たる計算機を三日前にどこかで拾った金属バットで破壊することにした。
超高級言語の開発というクソみたいな単純作業によって引き起こされるであろうリソースの損失を考慮すると、計算機の存在自体がクソという結論に至ったのだった。
ちなみにアイディアは完全に忘れた。 我々は心理的にハードな難問に取り掛かっていた。
目の前に鎮座する磨き抜かれてピカピカの威圧的なインストゥルメントを使って何かをしなければいけなかった。
本来ならば何かというのは何らかのアイディアのことを指したはずだが、
我々の頭の中に魅力的なアイディアはなかった。
そこにあるのは一時的に失踪した我々の同級生の代理人としてのインストゥルメントという手段のみだった。
我々は我々の貴重な離散時間をそのクソみたいな潮流に則ったインストゥルメントと共有することを強制されていたのだった。
このような状況に追い込まれたの原因は我々の懈怠にあることは疑いようがない。
月蝕歴に従って移動していたはずの我々の都市はいつの間にかある場所で滞留するようになった。
その場所にはセックスワーカーのお姉ちゃんがわんさかいて
頻繁に利用していた我々はセックス依存症になってしまっていたのだった。
一時的に失踪した同級生はヘヴィーユーザーだった。そしてその代わりに例のインストゥルメントがよこされた。
我々はアイディアもないのに手段を限定されて何かをさせられるという強制労働を強いられていた。
具現化すべきアイディアのないのに用意されたインストゥルメントはまるで顔のない死体のようだった。
疲れ果てた我々は何かをすることを自主的に放棄しチャールストンを踊ることにした。
一時的に失踪した同級生とは二度と会うことはなかった。 A「要するに、アイディアもないのに特定の方法にこだわるのはやめた方がいい」
B「はあ」
A「手段が目的になってしまってはおしまいだ」
B「人の勝手だろ」
A「別にやめることを強制するつもりはない」
B「自由にやればいい」
A「方法よりもアイディアについて考えるべきだ」
B「アイディアもないのに方法を先に選ぶ奴なんているのか」
A「知らん」 A「例えば、ある楽器を弾きたいがために演奏する音楽を選ぶのでは本末転倒だろう」
B「言うほどか」
A「楽器は音楽を具現化する道具に過ぎない」
B「考え方は人それぞれ」
A「頭の中にあるアイディアが音楽ではなないなら楽器なんてやめた方がいい」
B「極論過ぎないか」
A「頭の中にあるアイディアが先に存在して初めてそれを具現化する方法が選択されるべきだ」
B「ニートの考え方だな」
A「考え方は人それぞれ」
B「言えてる」 A「つまり、どういう結果を残すかが重要であって、それ以外はどうでもいい」
B「過程はどうでもいいと」
A「本人は何かの過程のつもりかも知れないが、実際には何の意味もない行為もある」
B「また手段の目的化の話か」
A「最初からその話しかしていない」
B「言えてる」 A「わかりやすく言うとエロ動画収集はほとんど無意味だ」
B「確かに使わないエロ動画を溜め込むのは無意味だな」
A「エロ動画は「勃起して射精することによる快楽」というアイディアを具現化する道具の内の一つに過ぎない」
B「要するに、結果的に「勃起して射精することによる快楽」に至るならばエロ動画である必要はない」
A「もっと言うと、「快楽」が本質的なゴールであるならば「勃起して射精する」必要もない」
B「エロ動画収集自体に快楽はないのか」
A「ないと断言できる」
B「ひぇー」 A「そもそも快楽すらも過程に過ぎない」
B「ひょえー」 A「快楽がゴールになることはない」
B「ふーん」
A「快楽を目的だと錯覚してはいけない」
B「はーん」
A「快楽はアイディア足り得ない」
B「へーん」
A「アイディアには必然性がなければいけない」
B「ほーん」 A「例えば、宝くじを買うことに必然性はないだろう」
B「言うほどか」
A「宝くじを買う人は自分では自律的に宝くじを買っているつもりかも知れないがそれは間違っている」
B「買うことを強いられているというのか」
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