47です。

>>49
現在、新人賞は数多あり、かつ、受賞作なしにしづらい出版社の事情により、
質の確保が難しく、新人賞の受賞というレッテルそのものだけでは
読者に本を買わせる動機になりえないという状況は確かに見てとれますね。

私は、文学自体が若者をはじめ、多くの消費者にとって
魅力的な存在ではなくなってきていると感じています。
私は比較的若い世代に属していますが、かつてはおそらく、
今の若者がポップミュージックに感じているような
ちょっとおしゃれで背伸びできるような感覚を、文学が担っていたのではないでしょうか?
俺はサルトルが好きだ。シェイクスピアを読んでいる。
そう言うだけで、未熟なアイデンティティを補強できるような、
自分を高級なものへと押し上げてくれるような感覚が、
若者や文化に造詣がある中産層にはあったのではないかと。

今や、文学はまじめで暗い優等生の趣味のように思われてはいないでしょうか?
若者を捉える魅力があせてしまったのです。

あなたが「作家デビューの道は閉ざされている」と感じるようになった経緯は
私のような若輩には想像もつきません。
しかし、文学に対する情熱を失っていらっしゃる様には見えませんので、
ご自身の切り開いた道で、力強く文学世界を作り上げていっていただきたいと思います。
出版社が出版不況の言い訳にするように価値観が多様化し、
自分だけの「押し作家」を探している読者も必ずいるでしょうから。

私はまだ文学の道を志して日の浅い人間ですから、
まずは現行の枠組みの中で努力してみます。

もう一度文学に多くの人を振り向かせたいという点で、同じ志のものです。
互いに己の道を行きましょう。