俺が考えたアイデア

平 凡太郎は、学校でも会社でも、そして家族の中でもまるで目立たない存在で生きてきた。
中肉中背で平凡な顔。とくに特徴もなく、誰の記憶にも残らない人物。
同窓会でも
「そんなやついたっけ?」
平 凡太郎を思いだす人はまずいなかった。
会社でいつも顔を会わせているはずの同僚の、想いを寄せる女子社員をデートに誘っても
「あなた誰だっけ?うちの会社に君みたいな人いたの?気付かなかったわ(笑)」
と馬鹿にされ……
凡太郎もそんな自分にいいかげん嫌気がさしていたとき、あるきっかけで、それを逆手にとる計画を立てることになる。

――誰にも気付かれずに、堂々と数億円を盗む――

さあ、はたして、それは実現するのか?